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【都レンジャー活動報告】父島南崎で外来植物の駆除作業をしてきました

1.父島南崎にある外来種たち

ピンクの可愛らしい花ですが、ここから種子を付けると大変!

みなさんは上の写真は何の花かご存じですか?これはタバコの花です。可愛らしい花ですが、父島ではタバコが野生化してしまい駆除対象になっています。かつて、父島の南崎という場所では1000本以上生えていました。

続いて、この樹木はモクマオウといいます。これも父島では外来種として島内で生育しており、行政、NPO、事業者、島民などが協力して長年駆除のために戦い続けています。これも南崎ではかつて500本以上ありました。

2.なぜ、父島南崎で外来種の駆除をしているのか

父島南崎は美しい白浜やラピエが特徴的なジニービーチという場所があります。また、父島から南島へ観光などで向かう際に目に映る場所です。そのため、島内のガイドさん等から「このままでは外来種が増え続けてジニービーチの景観が悪くなってしまうから、何とかならないか?」と相談がありました。そのような事態に対し、環境省・林野庁・東京都で連携して駆除しようという話になりました。2019年からスタートし、徐々にモクマオウとタバコの数を抜き取りや伐採で減らしていきました。

タバコは粉のような種子です。実生が1か所に多数出ることが多いので、くまなく探します。
斜度40度あるハマゴウ群生地の中にタバコが飛び出ています

3. 今回の成果

今年は林野庁と東京都が参加しました(都レンジャーはもちろん全員参加!)。結果、タバコ約160株、モクマオウ10本、その他シマグワなどを駆除しました。最初に駆除を始めた頃に比べて目に見えて数を減らしている様子を現場で確認できました。粘り強く実施してきた成果が表れて嬉しく思います。このまま外来種が減り在来植生が育ってくれることを願うばかりです。

父島南崎からジニービーチを望む