【陶芸入門】作った陶器をプレゼント~5つの注意点
大切な人への贈り物としても人気のある、手作り陶器。
陶芸体験で作ったものを、結婚式で両親に渡すプレゼントにしたり、両親の結婚記念日に贈る…という人も少なくありません。
既製品を買って贈るより手作りのほうが温かみがありますし、世界にひとつしかない特別なプレゼントなので、もらうほうも嬉しいものです。
陶芸体験ができるお店では、あらかじめプレゼント用として作れるプランを用意している場合もあります。
もちろん、普通の体験プランで作ったものを贈っても問題ありません。
ただし、陶芸体験で作ったものをプレゼントする場合には注意しておきたいポイントがいくつかあります。
そのポイントに気をつけて、ぜひオリジナルのプレゼントを作ってみてください。
陶器は完成までに時間がかかる
陶芸体験で作ったものは、その日に持って帰ることができるわけではありません。
陶器は、土の状態からたくさんの工程を経てようやく使える状態になるもの。
そのため、プレゼントしたい日ギリギリに体験に行っても、間に合わなくなってしまうので注意が必要です。
特に陶芸体験の完成日は長めに設定してある場合もありますので、お店に「いつ頃完成するのか」を確認した上で、日程に余裕を持ちましょう。
また完成後に郵送してもらう場合は、送られてくるまでの日数も考慮に入れておいてください。
もちろんお店によっては「完成予定日を確約できない」と言われることもあります。そういう場合は、いくつかお店を探してみて、完成予定を明記しているところや指定できるところで体験しましょう。
陶器の焼き上がりサイズを確認しておく
陶器というのは、成形から焼き上がりまでの間に10〜15%ほど収縮します。
これは、土に含まれている水分が抜けていくことと、焼くことで土の成分が変化して縮んでしまうためです。
イメージするとしたら、作っているときのサイズから一回り小さくなる感覚。
…と言っても、おそらく完成品を見ると「想像以上に小さくなった」という感想を持つと思います。
サイズ感は、作っているときにイメージすることが難しいもの。また、土の種類によっても収縮率が変わります。
あらかじめお店の方にどれくらい縮むのか確認し、大きめのサイズで作るようにすれば、プレゼントしたい器のサイズに近づけることができますよ。
手作り陶器なので使い勝手に期待しない
陶芸体験で作るということは、当然作る人も初めて(またはほとんど経験がない状態で)作るわけなので、市販品のような器にはなりません。
器として使うことはできても、重さやサイズなどは思ったようにならず、使いづらいものができてしまうことも往々にしてあります。
せっかく手作り品をプレゼントするのですから、多少の歪みや上手くいかなかった部分も「手作りの良さ」として受け入れるつもりで作りましょう。
プレゼントをもらう方も「作ってくれたことが嬉しい」と思ってくれるでしょうし、あまりこだわり過ぎないほうが陶芸体験を楽しめますよ。
陶器は作り直せないので予備を作っておく
陶芸体験でできるのは成形するところまで。陶器が作られる工程を見てもらえば分かると思いますが、成形工程は陶芸においてほんの一部でしかありません。
それ以降の工程はお店の人にお任せとなってしまいますし、陶芸において大切な「焼成」という工程では作品が一旦人の手を離れ窯に委ねられます。
窯の中で思っていなかったような変化を起こすこともよくありますし、割れたりヒビが入ってしまうこともあります。
また、釉薬掛けの工程でムラが出てしまうことだってあるんです。
しかし陶芸体験では自分でできることが限られているので、ある程度の変化は仕方がありません。
そこで、予備を作っておくことをオススメします。
陶芸体験のお店やプランにもよりますが、「焼き上げるのは1点まで」としているお店が一般的です。
ですが1点だけでは思ったような仕上がりにならなかったときに選択肢がないので、追加で焼いてもらえそうであれば予備も作っておきましょう。
たいていは、オプション料金で追加焼成ができますので、お店の方に聞いてみてください。
プレゼント用陶器のラッピングを考えておく
陶芸体験で作ったものを郵送する場合、お店としてはとにかく割れないようにすることを第一に考えます。
そのため、綺麗なラッピングをして送ることは難しいです。
特に陶芸体験ではどんなサイズ・形状のものが作られるかわからないので、専用のラッピング用品もない場合がほとんど。
そのため、送られてきた作品を自分で包装するよう、ラッピング用品を準備しておきましょう。
一般的には緩衝材や新聞紙で包装されていますので、届いてすぐ渡そうと思うなら事前準備が大切です。
陶器をプレゼントのまとめ
陶芸体験で作ったものをプレゼントする場合の注意点をまとめると、以下の5点となります。
陶器は完成までに時間がかかる
焼き上がりのサイズを確認しておく
手作りなので使い勝手に期待しない
作り直せないので予備を作っておく
プレゼント用のラッピングを考えておく
ほかにも、使うときの注意点をお店の人に聞いてそれを伝えることも忘れてはいけません。
ですが、手作りのプレゼントというのはその気持ちやかけた時間が嬉しいもの。
プレゼントまでの日程だけ余裕を持たせておき、あとは贈る相手のことを想って作ることが何より大切なのかなと思います。
世界にひとつしかない手作りの陶器は、喜んでもらえること間違いなしです。
ぜひ大切な人のために陶芸体験でプレゼントを作ってみてくださいね。
文:ユキガオ
より詳しい陶芸情報は、下記の『陶楽』でご覧ください。
陶芸情報サイト『陶楽』運営者 小暮貢朗
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