彼の現実

中庭同盟感想 - 彼の現実

何度でも言いますが相変わらずネタバレにネタバレを重ねております!
珍しい、ナル視点の一日の話。リンさんとナルの出自。うわーこれは貴重........っていうお話です。
概ねかわいいしか言ってません。

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ホテル暮らし時代のナルさん。
ていうか顔見知りの職員に「おはよう」って挨拶したりとか、旅行の感想聞かれて「暑かった」と答えたりとかするんだ!意外すぎ。

リンさんと吐納(中国の道教における修行法の一つ。体内の古い気を吐き,体外の新しい気を取り入れる呼吸法のことである。らしい)というのをやる。PKのコントロールのためのやつですね。

ここでリンさんと一緒に修行したり、リンさんがナルを指導したり、ごく自然に頭を押されたりしててやっぱり意外。ナルは触られるのダメだけど、リンさんは立派に"インナー"だろうから、平気なんでしょうね。

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リンさんのことについて。

ナルパパ(法学教授)の講座に大学院生として入ってきたと。当時23歳。ナルは12歳SPRで研究を始めたばかりですね。11歳差かー。。そりゃ、保護者にもなりますね。

法学はあまり彼の職業に関係なさそうですが、単位のために取ったのかしら?でも院まで行くとかなり専門性が高くなると思うんだけど、その経緯が気になる。

そして彼の出自は「ロンドンに本拠を置く華僑の御曹司」!!!!!まじかい!!!!ナルにこき使われる無口メカニックが御曹司!!!!!!

でも、会社には関わらずに生まれた時から道師になるべく教育されてきたと。「道師を天職だと考えているあたり、教育の賜物というべきか、彼らしいというべきか」。
道師という職について尋ねてみたことがあったのでしょうか。そして彼らしいというべきか、というのは「社長業には向いていない」という意味なのか、「素直な性格をしている」という意味なのか...???

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"その頃のナルは生来の「繊細な才能」が暴走していて、寝込んでばかりいた頃だった"とのこと。寝込んでたのか...
なんだか、暴走して悪夢を見るなんて、多分何に触ってもふいに何かに同調したりしていたのでしょう。生まれた時からナルはナルだったとジーンは語っていたけど、人嫌いというか触る、触られるという行為が嫌いなのはやっぱり能力のせいでもありそう。

そしてリンさんの勧めで吐納をやったり、菜食主義を施行したりしているとのこと。
そういう風に自分の特技でナルの能力のコントロール方法の指導を買って出たり、この日の話の中でも「よくなりましたね」とか、「喧嘩に巻き込まれることだってあるでしょう」と組手を進めるあたり、リンさん、面倒見いいね...。

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ナルの黒服はもしかして選ぶのめんどいから(黒一色なら色の取り合わせ考える必要ないし)なのかもと少し思っていたんですが、その通りでした。やっぱりか。笑
ジーンがいた頃は服についても「とやかく世話を焼かれていたから言いなりになっていればよかった」。

でも、ジーンのための喪服のようなものであるというのはあながち間違いではない。らしい。

「専門書を読むのはともかく、新聞を読むのは根気がいる」。日本語の読み書きは得意ではないし漢字は不得意だと言っていたけど、やっぱり専門書は日本語のものも読むんですね。膾炙している、とか変に語彙力あるの(普通の日本人でもよほどの人でなければ使わないだろう...)は専門書から偏った語彙を拾っているせいかな。

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ナルの出自。アメリカ生まれ。母親は日系一世でカズコ・某。父親はセイラム出身(アメリカの都市。過去大規模な魔女裁判が行われたことで有名)のアイルランド系人、ジェフリー・グリフィス。日本人とのハーフ。
ナルの方が先に生まれたが、その家庭の宗教的?方針によりジーンが兄として届けを出されたとのこと。
そのため、生まれの家庭にいた頃は日本語で会話するのが普通だった。

日本語で会話していたものの、双子は近所に住む、能力に理解のある(彼女自身もそれ系を職にしていたらしい)ネイティブ・アメリカンの老婆のおかげで訛りはあるものの英語も喋れるようになった。

7歳の冬、母親が亡くなり孤児院へ。教会がやっているようですね、孤児院。神父の性格はひどいものだったが能力のおかげで虐待は免れ、1年少々後にデイヴィス家に引き取られた。

本人はこのひどい経歴を「おかげでデイヴィス家に拾われたからラッキー」程度に思っているけれど、勝手に周りが同情してくれるので助かっていると。

リンさんも日本人嫌いなのに双子を特別枠に入れたのはこの経歴のせいだろう、「ああ見えて、彼は結構情にもろい」というナルの感想。

なんというか、原作では麻衣とたくさん喋ることがないから謎めいていましたが、リンさんかわいすぎません????

お仕事の話も、プライベートなところだと会話が結構柔らかいんですね。
「レーダーが欲しいでしょう?」「欲しいな」
親しげ...かわいい.....

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リンさんは卵くらいは食べるけどナルは面倒で完全菜食主義。ナルもリンさんもパンはたべれるみたいだ。

「家にいる時は母親に迷惑をかけた。(中略)一人だけ別の献立を用意するのが面倒なことであることぐらいは分かるのだ」と思っているあたり、やっぱりナルさんそれなりに他人を慮ったりするんですよね。おそらく口と表情には全く出してないけど。

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SPRのフィールドワーク研究所について。

5人程度の組織。できた当時からチーフがまどかさんだったので、日本語のできる人員が集められた。
ナル、ジーン、リンさん、まどかさん、そしてもう一人いるんですね。思ったより小規模なチームでした。
このお話の三年前に入っているので(夏なのでまだ16と思われ)、12でSPRに所属し(当時は理論研究室)、13でフィールドワーク研究所に入ったんですね。「白い烏のための告悔」にてもともと彼はフィールドワークの研究に興味があったっぽいのですが、ゴーストハントの師匠とのことだし、まどかさんもそっち専門だったのかしら。

リンさんは元メカニックのチーム。作中で「ナルの方が古株」と言っていますが、1年くらいしか差はなさそうです。

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ナルの研究書の内容の霊姿についての話をする二人。
エージェントに原稿を渡す予定だったがデータが足りないので詰まっているとのこと。

「結論を次稿に持ち越すか、強引にやるか、どちらかしかないだろうな」
「強引にやると滝川さんががっかりなさるでしょう」
「どうしてここでぼーさんが出てくるんだ?」

急にぼーさんの名前出されてびっくりしてフォークを取り落としそうになるボス...ていうかリンさんが滝川さんって言っても「ぼーさん」呼びなんだね。その名前が、とかじゃないんだね。ぼーさん呼びかわいいね。

「ナルでも照れるんだな、と珍しくて」(略)
「照れているわけではない。居場所がない気がするだけだ」
「それを照れていると言うんですよ」

リンさん少々ナルをからかってませんかね?かわいい。

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褒められるのはジーンのおまけだ、という発言とともにジーンの回想。
面倒な人付き合いはジーンがやってくれたから、兄が生きていればと思うことしきり、とかなんとか。相変わらずだな弟よ。

オフィスには「どうせ今日も誰かがやってくるのだろう」「少なくとも原稿を書くのには不向きである」。そんなに毎日誰か来てるんかい!
ナルには大迷惑だろうけど、麻衣ちゃん寂しくなくていいねえ。ていうかみんなSPRのこと好きすぎません?イレギュラーズが入れ替わり立ち代わりくるとしても、安原さんいれて5人くらいなものだし、5日にいっぺん以上行ってることになりますね。

ぼーさんや綾子はまあ仕事だのデートだので渋谷に現れそうですが、ジョンだの真砂子だの安原さんだのはあまり渋谷に用はなさそうです。(東大の法学部キャンパスは上野のはずれだし、テレビスタジオは現在見る限り、NHK以外は全体的に東京のやや端のほうに立地している。ジョンは台東区住み)

「時折連中を爆撃してやりたい衝動にかられるが、この程度のことに自分の健康を賭けたくない」らしい。うける。
本当に心底不愉快なら無意識にPKが発動するけれど、「実のところナルはオフィスにたむろする連中があまり嫌いでないから困ったものだ」「さて、今日はちゃんと仕事をさせてもらえるだろうか」。
麻衣だけじゃなくってボスのことも構いたがりなんだね、みんな。

ほんと、SPRみんなまとめてけっこんして?

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自分の顔に興味はないが、パトロンをひっかけるのには役に立つ。平穏な研究生活を邪魔するものは基本的に全部無意味だと思っている。らしい。
にしてはイレギュラーズが鬱陶しいけど嫌いじゃないわけだ。かわいい。

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かわいいしか言ってません。すみません。でもとりあえずみんなかわいい。

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