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注) 林浩治「在日朝鮮人作家列伝」03  金石範

林浩治

*注1)大韓民国臨時政府

 1919年4月、朝鮮人独立運動家たちが上海で組織した亡命政府。当初李承晩を首班としたが、25年には李承晩が免職されて以降は金九を国務総理とした。40年には重慶に移動し光復軍を設立した。41年には対日宣戦を布告し朝鮮帰還を目指したが日本の敗戦には間に合わなかった。南朝鮮に進駐した米軍が臨時政府を認めなかったため解体した。

*注2)南朝鮮単独選挙反対闘争

  1947年、国連は朝鮮全土での総選挙の実施を決めるが、北朝鮮が拒否したため南朝鮮だけでの単独選挙が48年5月10日に実施が決まった。済州島四・三事件は、この単独選挙に反対するという名目で300人ほどが武装して警察支所や右翼団体などを襲撃することによって始まった。

*注3)朝鮮総督府

 日本帝国主義に植民地支配された1910年~45年の間、日本が朝鮮においた植民地統治機関。

*注4)反民族行為特別調査委員会(反民特委)

  1948年11月に国会で制定された反民族行為特別調査機関組織法によって設置され、49年2月から植民地時代の親日行為や反民族的活動に対する調査活動を開始していたが、親日派を基盤とする李承晩が権力を独裁する過程で有名無実化され1950年には解散した。

*注5)朝鮮籍

  日本の敗戦後も日本に在住する朝鮮戸籍登載者は日本国籍であったが、1947年に制定された外国人登録令によって、日本国籍を持ちながら国籍等の欄に出身地表示である「朝鮮」という記載がなされた。1952年のサンフランシスコ講和条約の発効により、朝鮮戸籍登載者は日本国籍を喪失した。同条約の発効日に外国人登録令に代わり外国人登録法が公布・施行された。日本政府は朝鮮籍を「朝鮮半島出身者およびその子孫等で,韓国籍をはじめいずれかの国籍があることが確認されていない者」と定義しており、朝鮮民主主義人民共和国の国籍ではない。
  「朝鮮籍」は、日本における登録法制上の記号であり、国籍を表示する意味しない。
 
 

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