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「あいうえお」すら言えない僕

僕の親は親じゃない。

今までは、それが親だと思って生きてきた。まるで、カモやダチョウのように。最初に愛を貰った人が、親なのだと「錯覚」して生きてきた。

昨日までの僕は、いい意味で僕の親は親じゃないって思ってた。

だけど、違った。このままだと、家族に対しても、何かしらの錯覚をしているのだろう。

小6の頃から、言葉が流暢に出てこなくなった。
そして、それは中学生になっても全く変わっていなかった。中学2年生になって、やっと吃音症だとわかった。その頃のクラスに、勉強のできる友達がいた。その子はよく、吃音でいじめられてる。あぁ、後天性の吃音症なのかな。と、そう思った時バレないように隠そうと思った。僕は、それをさらけ出すと、どうなるかを知っていたからだと思う。

僕の吃音は、ブロックってやつで、話そうとすると、無意識のうちに、止められることが多い。

吃音になって、良かったことはあまり無いけど、強いて言うなら、言い換える力的なのが上がったのかもしれない。(多分、気のせいだと思うけど)

最近、飲食店でバイトを始めた。
正直、もう辞めたい。
できることなら、辞めたい。
バイト中配達に行ってると、無意識に涙が出てくる。鬱が再発したのかもしれない。(まぁ、これも勘違いかもしれないけど)
バイトで吃音が出てくる度に、声帯がんになってしまえばいいのになんて考える。そうなれば、もう吃ることは無い。「あいうえお」すら言えない僕になんの価値があるのだろうか。


一昨日、バイトから帰って来て、親に「僕吃音症かも」って言ってみた。親の返答は、意外だった。親が言うには、昔からだったらしい。幼い頃の記憶の中に、吃ってた記憶はない。そして、昨日親に相談を持ち掛けてみたが、最後は親の体験談で締めくくられた。(相談するんじゃ無かった。僕は、親がそうすることを何処かで知っていた筈なのに、何故か相談をしてしまった。)

この家には、相談できる相手が居ない。彼らからすると、僕は、粛清されるべきマイノリティなのか。

これは思い違いかな。

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