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「切り絵で世界旅」セランゴール川(カンポン·クアンタン村/マレーシア)夕暮れの熱帯アジア的風景に陶然とする

 クアラルンプールから車で約2時間かけて、マラッカ海峡に面するカンポン·クアンタン村へ。目的は清流が流れるセランゴール川でホタル鑑賞をするためだ。清流が流れるセランゴール川には、ホタルが大好きなマングローブが茂っていて、そのマングローブの花蜜を求めて無数の天然ホタルが集まるそうだ。世界的なホタルの生息地で年中鑑賞することができる。

 夕方、ボートの乗り場近くにある、川に架かったレストランでフカヒレ付きの海鮮料理を食べる。料理はそれなりに美味しかったが、それ以上に素晴らしかったのが、熱帯アジアならではの湿気を含んだ暮れなずむ川辺の風景だった。

 そこで夕食を済ませて、陽が落ちた頃、4人乗りのボートでグローブの森へと進んでいく。やがて黄色い光がチラホラと見え始め、辺りがすっかり暗くなると、いたるところで光が揺らめいている光景に出くわす。虫の音しか聞こえない暗闇の中で無数に光るホタルはとても幻想的であった。

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