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2021 AIG全英女子オープン

米女子ツアーメジャー最終戦、AIG全英女子オープンが8/19~8/22にかけて、カーヌスティ・ゴルフリンクス(スコットランド 6850yrd/パー72)で行われた。

A.ノードクイスト(スウェーデン)が通算12アンダーで優勝を飾り、通算3度目のメジャータイトルを獲得した。

ノードクイストは最終日69と3ストローク伸ばし、G.ホール(イングランド)、M.サグストロム(スウェーデン)、L.サラス(米国)に1打差をつけ、2009年の全米女子プロ選手権、2017年のエビアン選手権に続くメジャー3勝目を果たした。

最終組のノードクイストとN.K.マドセン(デンマーク)が首位タイに並んで迎えた最終18番、マドセンは2打目でバンカーに打ち込むなどダブルボギー喫し、通算10アンダーの5位タイに後退したのに対し、ノードクイストは手堅くパーとして栄冠に輝いた。

初日を終えて首位につけた東京五輪金メダリストのN.コルダは、通算6アンダーの13位タイだった。

日本勢では古江彩佳が通算5アンダーで20位タイ、畑岡奈紗が通算3アンダーで26位タイ、渋野日向子は通算1アンダーで34位タイだった。また笹生優花は、通算イーブンパーの39位タイに終わった。原英莉花、青木瀬令奈、梶谷翼(アマ)は予選落ちとなっている。

当ブログ主が地上波で見た全英女子オープンの日本人選手についての感想を記しておく。

まず日本人選手最上位の古江彩佳だが、初日こそ90位タイと遅れたものの2日目5アンダー、3日目3アンダーと3日目終了時点でアンダーで首位4打差の15位タイと好位置にいた。しかし最終日はイーブンにとどまり、上位でのフィニッシュはならなかった。日本人選手の中では古江が最もステディなゴルフをしていた印象である。しかし今回は当コース開催での最長距離で設定されており、飛距離で劣る古江には酷な状況だったと思われる。ロングホールでセカンドをアイアンで届く外国人選手とグリーンオンまで3打かかるのとでは差がついて当然か。古江は今後も距離の長いコース設定ではある程度上位に行くことはできても優勝は厳しいかもしれない。

続いて渋野日向子だが、3日目に一時首位に立つなど潜在能力は感じさせられた。飛距離も外国人選手に大きくは引けをとらず、取り分けロングホールではバーディも多く奪っており、2年前に全英女を制した実績もあることから、優勝の可能性は高いと思えた。しかし2年前と異なり、今年はリンクスコース。風の影響はさほど無かったとは言え、ポットバンカーやクリークといったワナが点在する。実はスタッツを見ると、優勝したノードクイストは4日間トータルでバーディを18個奪った反面、ボギーは6つに留めた。一方の渋野はバーディが16、イーグルか1つで、アンダー数はノードクイスト同じであるが、逆にボギー、ダブルボギーで17ストロークも落としている。パーオン率や、パット数までは見ていないが、ポットバンカーや、クリークに入れてダブルボギーを叩く場面もあったので、コース攻略をもう少しうまくやっていればよかったのではないかと感じている。

笹生については、初日4位タイ、2日目5位タイと好スタートを切り、今シーズンメジャー2勝目も期待されたが、決勝ラウンドに入ってから失速し、上位進出ははならなかった。まだまだ成績にムラがあるように思う。

畑岡に関しては、まあ良くも悪くもなく、1日くらい爆発的スコアを期待したが、叶わなかった。

というわけで、リンクスで日本人選手が勝つにはまだまだ道のりは遠そうだ。ちなみに、今回出場資格がありながら、大人の事情で参加を見送った小祝さくらが出場していたら面白かったのではないかと思っている。今回は風はあまり気にならない大会だったが、これが強風のコンディションで小祝がプレーしたらどうなっていたかとても興味がある。まあ全英に出なかったことで国内戦2連勝があったわけだし、ニトリに所属している限り、難しいかしらねえ。ちょっと残念ではある。


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