見出し画像

情報Ⅰ共通テスト対策~画像のデジタル化(標本化・量子化・符号化)/ラスタ形式・ベクタ形式 問題集・参考書・教科書準拠

情報Ⅰ共通テスト対策~画像のデジタル化

情報Ⅰ共通テスト対策 書籍出版します!



【資料ダウンロード】

PDFの他、パワーポイント、学習指導案 等の原本も無料提供しています。

情報教育の底上げが目的なので、資料を修正して、学校・塾(営利目的含む)の授業等で利用して頂いて問題ありません。私への連絡不要ですが、利用する際には、YouTubeチャンネル・情報Ⅰ動画教科書・IT用語動画辞典を紹介してもらえると嬉しいです。

■PowerPoint・問題集
https://toppakou.com/info1/download/14_画像の表現/14_画像の表現.pptx

■簡易学習指導案
https://toppakou.com/info1/download/14_画像の表現/【学習指導案】14_画像の表現.docx

【文字おこし】

これは私が先ほど描いた絵です。
今日は、この画像がどのように0と1で表されるデジタルデータに変換されるかを説明した後に、大学入学共通テストのサンプル問題を解説していきます。

画像のデジタル化は
標本化(サンプリング)、量子化、符号化(コード化)という大きく3つの手順で0と1で表されるデジタルデータに変換されます。

標本化について説明していきます。標本化はサンプリングとも言います。
先ほどミライが描いた絵をデジタル化していきましょう。
分かりやすくするために、黒か白かの2色で説明していきます。

標本化では、アナログ画像を等間隔のマス目に区切ります。
この一つ一つのマス目をピクセルまたは画素と言います。画像の最小単位となります。

まずは、アナログ画像の中で黒い部分があるマス目について、そのピクセルを全て黒で塗りつぶします。
ここまでの作業を標本化と言います。


次に量子化について説明していきます。
先ほどの標本化した画像を使います。
量子化では、各ピクセルの色にたいして数値を割り当てる処理になります。
今回は、白か黒の2種類しかないので、白のピクセルを0、黒のピクセルを1として10進法で表される数値を割り当てていきます。
数値が割当たったので、これで量子化は完了です。

最後に符号化を行います。
符号化では0と1の2進法で表される数に変換します。
今回は、10進法の0と1しか使っていないので、2進法でもそのまま0と1に変換されます。白黒画像のピクセルは0か1なので2進法で1桁 つまり1ビットで表現ことができます。

ここまでで、画像のデジタル化の処理は完了になります。

今度は、これのデータ量を求めていきます。
データ量は、総ピクセル数×1ピクセル当たりのビット数で求めることができます。

先ほどのデジタル化した画像で説明していきます。
これは縦16ピクセル 横16ピクセルの画像なので
16×16で総ピクセル数は256ピクセルとなります。

それに1ピクセル当たりのビット数を掛けてあげます。
今回は白か黒かの2色で0か1の1ビットで表すことができたので、1ピクセル当たりのビット数は1ビットになります。
256×1でデータ量は256ビットになります。
試験では、ビットの単位ではなく、バイトで答える問題が多いです。
8ビットは1バイトなので、256÷8をすると32バイトとなります。
つまり16ピクセル×16ピクセルの2色で表される画像の容量は32バイトということが分かります。

今度は解像度について説明してきます。
解像度は画像の細かさのことで、1インチ当たりのピクセル数(画素数)のことになります。

1インチは2.54センチになります。
つまり縦2.54センチ 横2.54センチの正方形の中にどれくらいピクセルが詰まっているかという意味になります。

ピクセル(画素)と似た言葉にドットという言葉があります。
正確には、画像において色を表現できる最小の単位をピクセル(画素)と呼び、画像を構成する物理的最小単位をドット(dot)と言います。
1ピクセル を 1ドットとして表現することも多いですが、厳密には別物になります。

この解像度を表す単位の表現に1インチあたりのピクセル数という意味で、ピクセルパーインチを略してppiがあります。
似たような言葉に、1インチ当たりのドット数という意味で、ドットパーインチを略してdpiが使われます。プリンタなど印刷物の場合はDPIの解像度の単位が使われます。

例えば、先ほどの画像の横と縦の長さをそれぞれ1インチとした場合、16ppiとなります。
仮に横と縦の長さを2インチとした場合は、1インチ当たりなので4分の1の8ppiになって、16ppiの物に比べて画像は荒くなります。

――
いままで、白黒画像を例に見てきましたが今度はカラー画像について説明していきます。
画素(ピクセル)に色の情報を含めて表現することで色のついた画像を表現できます。
色を表す方法には,加法混色と減法混色という方法があります。

赤 Red,緑 Green,青 Blueのことを光の三原色といいます。それぞれの頭文字をとってRGBと言ったりします。
その光の3原色を組み合わせて表現する方法を加法混色といいます。

減法混色は、例えばプリンタの塗料などの色の三原色であるCyen(シアン),Magenta(マゼンタ),Yellow(イエロー)を組み合わせて色を表現する方法になります。
プリンタなどでは,この3つの色に加えて輪郭線を表すKey Plate(キープレート)として黒色を加えて使用されることが多いです。

光の明るさが変化する段階数を階調またはグラデーションと言います。
以前、情報デザインの授業動画で色相、明度、彩度についてPowerPointの色の設定を使って説明しましたが、その時は明るさを0から255までの256段階で調整しました。
つまり256階調は8ビットで表現できます。
ディスプレイの画素のR、G、Bそれぞれ8ビット256階調で表現すると、1ピクセルは2の24乗通りの色を表現できることになります。
計算すると16,777,216色になります。
2の24乗なので24ビットですが、このような画像を24ビットフルカラーと言います。

先ほどは1ピクセル 白か黒の2色で1ビットでしたが、24ビットフルカラーとした場合の容量の計算をしていきましょう。

変更する場所は、1だったビット数を24に変更するだけです。
計算すると、6144bitになり、バイトの単位にするために8で割ると、768バイトとなり 白黒画像より大幅に容量が増えたことが分かります。


――
コンピュータで扱う画像データには様々な種類がありますが、大きく,ラスタ形式とベクタ形式に分けられます。
ラスタ形式は,画像を色情報を持った点を使って表現したデータで,ビットマップデータとも呼ばれる。
たとえば、ペイントソフトで描いたこの文字ですが、拡大するとこのようにギザギザが現れます。このギザギザをシャギーと言ったりします。
点の集合で表現されているために,画像の拡大・縮小・変形などにはあまり適さないですが、写真や自然画などを扱うのに適しています。
ラスタ形式を扱うアプリケーションとして代表的なものは、Windowsに標準搭載されているペイントや、アドビ社のphotoshopなどがあります。

ベクタ形式は,画像を点とそれを結ぶ線や面で計算処理して表現したデータで,イラストや図面などを作成するのに適しています。
例えば、このような座標軸のデータを持つことで、線を随時計算によって描画しているので、いくら拡大してもシャギーが現れません。
数学ではベクトルと呼ばれる方向と大きさを持ったものになります。
このようにベクタ形式は画像を拡大・縮小・変形したりしても,画質が維持されるという特徴があります。
代表的なアプリケーションとしてアドビ社のillustratorがあります。

【解説重要用語】
画像のデジタル化、標本化、サンプリング、量子化、符号化、コード化、ピクセル、ドット、ppi、dpi、解像度、加法混色、減法混色、グラデーション、階調、ラスタ形式、ベクタ形式、フレームレート、fps、光の三原色、24ビットフルカラー

★私の目標
「とある男が授業をしてみた」 の葉一さん
https://www.youtube.com/user/toaruotokohaichi
※Google社に招待頂いた、「YouTube教育クリエイターサミット2020」で
 葉一さんと文部科学省・Google役員の対談セッションに感銘を受けて、高校情報講座スタートしています。

【参考サイト・参考文献】


tkmium note(共通テスト対策・プログラミング・情報教育全般)
★情報関係基礎の過去問解説が充実しております!
https://tkmium.tech/

文部科学省 「情報Ⅰ」教員研修用教材
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416756.htm

詳細(情I703 高校情報I Python)|情報|高等学校 教科書・副教材|実教出版 (jikkyo.co.jp) 検定通過版
https://www.jikkyo.co.jp/book/detail/22023322

令和4年度新版教科書「情報Ⅰ」|高等学校 情報|日本文教出版 (nichibun-g.co.jp)検定通過版
https://www.nichibun-g.co.jp/textbooks/joho/2022_joho01_1/textbook/

その他、情報処理技術者試験(全レベル1~4)/IT企業15年勤務(システム技術部 部長)経験から培った知識を交えながら解説しています。

かわいいフリー素材集 いらすとや (irasutoya.com)
https://www.irasutoya.com/




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?