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歯科医院はぼったくりなのか?!

歯科医院での治療費が日によって異なり、時に思わぬ高額な請求があると不安に思う方も多いでしょう。

思わずぼったくられたなのかな?
と、考えてしまうことはありませんか。

ですが、現在の医療保険制度内で治療をしている歯科医院においては以下理由でぼったくされることはありません。(出来ません。)

  1. 医療保険制度によって治療している

  2. 処置内容毎に定められた点数がある

  3. 自費と保険診療の混合は出来ない

【医療保険制度によって治療している】

日本において医療行為を受ける場合は、医療保険制度によって治療が受けれます。

医療保険とは、病気や怪我で医療が必要になった際に、保険に加入する被保険者が出し合ったお金から医療費の一部が支払われる制度です。

日本の医療保険制度に関しては、以下の厚生労働省のサイトが良くわかりますでのリンクを貼っておきます。

我が国の医療保険について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken01/index.html

医療機関、歯科医院での治療は健康保険を納めてる会社員やその扶養家族の窓口負担は基本治療費の3割負担となります。

なので、歯科医院での支払いが3,000円位だった場合、本当は約10,000円程の治療費が掛かっていることになります。

※小児および一部高齢者は除く

では残り7割の治療費はどうするのか?

医療機関が社会保険診療報酬支払基金を経由して、健康保険組合に請求します。ここで請求が適正であるか審査され不正があると指導が入るその月の処置内容全てをチェックされます。

不正又は著しい不当が疑われる場合取消処分を受けると、その旨が公表されるほか、原則として5年間、保険医療機関等の再指定及び保険医等の再登録を受けることができないこととなります。

よって、基本歯科医院での保険内の治療において不正をすることは歯科医院にとっても非常に高いリスクとなり現実的ではありません。

【処置内容毎に定められた点数がある】

また歯科医院での処置毎は「点数」が決められています。これを社会保険歯科診療報酬点数といいます。

例を上げると以下の通り。
初診料   261点
抜歯(臼歯)265点
デンタル    58点
※初診料は施設基準の届出有無によって変わります。
※デンタルはデジタルレントゲンの場合
※点数は毎年見直しがされる場合があり上記の限りではありません。

興味がある方は以下にリンクを貼っておきます。
http://www.koyu-ndu.gr.jp/images/20200401tensu.pdf
社会保険歯科診療報酬点数早見表

歯科医院では治療・処置処置毎に点数が加算されていき治療費として請求されます。

この際点数は以下のように換算されます。

1点=10円

261点であれば2,610円。その3割負担は870円、これが実際に支払いするです。

なので架空の治療を偽装して治療費に上乗せするなんてかなり難しいです。

中には網を掻い潜って架空請求するような悪徳な歯科医院もいますが、それはぼったくりというより詐欺行為です!

【自費と保険診療の混合は出来ない】

厚生労働省において歯科科治療保険診療と自費診療を併用する混合診療は認められていません。

自費治療専門の歯科医院も存在しますが、多くが保険治療主体の歯科医院です。
保険算定できる治療、材料は定められています。よって歯科医院毎に治療に大きな差は出ません。

ただこの保険治療主体であっても以下の注意点があります。

  • 歯の被せ物や入れ歯は自費の材料を選択できる

  • 治療内容によって治療費が高額になる

【歯の被せ物や入れ歯は自費の材料を選択できる】

前述で自費と保険診療の混合は出来ないと記載しましたが例外があります。

被せ物等について自費治療(材料)を選択することができる。

これを選定療法と言います。当然ながら自費で使用できる材料は良いものが多く、見た目や耐久性の観点から良かれてと思って歯科院が勧めてくれることがありますが、十分に内容を理解して選択しましょう。

「注意」
保険外の材料は歯科医院毎て価格を決めることができます。自費にもメリットは沢山あります!

※自費のメリット・デメリットに関してはまた別の機会に書きます。

【治療内容によって治療費が高額になる】

保険治療でにおいても治療費が高く感じるのは以下の通りです。

・初診時
初診料が含まれます。初診の場合はレントゲン等様々な検査をして口腔内を診断する必要があるので比較的高額になります。

・詰め物を作成した時
虫歯があった場合歯を削って、歯に被せる補綴部を作ります。保険内治療においても材料費、作成費がかかるのでそれなり費用がかかります。

【まとめ】

日本の歯科医療は高水準ながら保険点数が低く、割に合わない治療が多く含まれ、歯科医院の経営は非常い苦しいのが現実です。

ですが歯科医院は保険治療で定められた処置・材料を駆使しながらなんとか遣り繰りし、患者さんのことを考え治療しています。

安易な口コミやタブロイド紙に騙されないよう注意しましょう。また疑問に思ったことはきちんと歯科医師に聞く姿勢が重要です。

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