大人の事情と子供の正義
「助けてください!!!」
小学校高学年くらいだろうか
50代とおぼしき男性が突然、イヤホンを投げ捨てながら
「なんだ、てめぇは」と横にいる男の子に殴りかかろうとしている
その子は手に持っていた紙袋をその人に投げつけて私に向かってくる
何が起こっているか、さっぱりわからない
数十メートル先にはこちらを睨みつけるおじさん
すぐ横には「あの人、悪い人なんです」って言いながら
スマホでおじさんを撮影している男児
騒ぎを聞きつけて商業施設の店員さんが何人か様子を見にきた
細かい事情は別として大人が子供を殴る理由にはならない
男の子と話をしている間におじさんは駅に向かって歩きだし
道にはさっき男が投げつけた紙袋が転がっている
男の子いわく
不法投棄をしている人がいたので、捨てられた紙袋を持って注意しに行ったら怒鳴られて殴られそうになったとのこと
まだ興奮している様子で自分の正義を伝えてくれる
野次馬の大人たちは面倒事に巻き込まれないようにといった様子で
苦笑しながら各店舗へ引っ込んでく
「私が代わりに警察に行ってくるから君は気をつけて帰りなさい」
紙袋を手に駅前交番へと向かう
さて、おまわりさんになんて説明すればいいんだろう・・・
ほとんどの大人は何もしてくれない
【傍観者効果】
自分以外に傍観者がいるとき、率先して行動を起こさない
何かが起こってから後悔するよりは
自分が出来ることだけは当たり前に出来る大人でいたい
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