Wコンチェルト2024 成田達輝Vol.1

日時:2024年7月21日(日) 愛知県芸術劇場コンサートホール
会場:13:45
開演:14:30
終演:16:33

演奏:セントラル愛知交響楽団
指揮:斉藤一郎
ヴァイオリン:成田達輝

【曲目】
・ヴァイオリン協奏曲Op.61(L.v.ベートーヴェン)
 第1楽章「Allegro ma non troppo」
 第2楽章「Larghetto」
 第3楽章「Rondo Allegro」

—休憩20分—

・ヴァイオリン協奏曲第1番(D.ショスタコーヴィチ)
 第1楽章「Nocturne」
 第2楽章「Scherzo」
 第3楽章「Passacaglia」
 第4楽章「Burlesque」

~アンコール~

・無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番より(J.S.バッハ)
 第3曲「Gavotte en Rondeau」

 
私が成田達輝さんの演奏を始めて拝聴したのが、酒井健治さんの「ヴァイオリン協奏曲”G線上で”」でした。作品も素晴らしく、何より成田さんの技巧に惹かれ、いつか生演奏を鑑賞したいと思っており、セントラル愛知交響楽団さんの主催公演であるWコンチェルトシリーズで演奏して下さると知り、足を運びました。

開演前に、指揮者である斉藤一郎さんのプレトーク。演奏される作品について、色々と解説して下さいました。有難い限りです。今回、成田さんの希望で前半をベートーヴェン、後半をショスタコーヴィチを演奏する流れとなりましたが、この構成はとても良かったなと感じております。

まずは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。実は、ベートーヴェンやブラームスの協奏曲はあまり好みではないのです。自分にとっては冗長に感じてしまうのですよね。(まぁ、知識がないことが丸出しですがw)
ただ、今回の演奏は違いました。情熱に溢れた1楽章、繊細で温もりのある2楽章、歓喜に満ちた3楽章と表現すべきでしょうか。特に、3楽章からは成田さんの音と身体からあふれんばかりの歓喜が会場を包み込んでいたと感じております。

これだけで、お腹一杯になりそうですが、休憩を挟んでショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲の第1番を。2楽章で、コンサートマスターである寺田史子さんの表現が印象に残りました。
3楽章のカデンツァから、尋常ではない熱量を帯び始め、圧巻の演奏でした。いやはや、凄かったです。
第203回定期演奏会でも感じましたが、テューバの宮田さんの音色が心地よかった。作品の土台を宮田さんの音色で創られていると感じた次第です。

これだけ素晴らしい公演でありましたが、3階席の空席がかなり目立ってしまったのが悲しいところ。来年、2025年8月2日(土)に再び、成田さんをソリストに迎えてWコンチェルトを開催されます。演奏作品は未定ですが、カレンダーに予定を書いておこう。

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