セントラル愛知交響楽団 第203回定期演奏会「新しい音色」
日時:2024年4月27日(土) 愛知県芸術劇場コンサートホール
会場:13:30
開演:14:30
終演:16:50
演奏:セントラル愛知交響楽団
指揮:角田鋼亮
ピアノ:務川慧悟*
プログラムノート:高山直也
【曲目】
・皇帝円舞曲(J.シュトラウスⅡ世)
・ヴァイオリン協奏曲Op.61【ピアノ編曲版】(L.v.ベートーヴェン)*
第1楽章「Allegro ma non troppo」
第2楽章「Larghetto」
第3楽章「Rondo」
~ソリストアンコール~
・ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」より(L.v.ベートーヴェン)
第2楽章「Adagio cantabile」
—休憩20分—
・ピアノ四重奏曲第1番(J.ブラームス/A.シェーンベルク)
第1楽章「Allegro」
第2楽章「Intermezzo」
第3楽章「Andante con moto」
第4楽章「Rondo alla Zingarese」
~アンコール~
・ハンガリー舞曲第5番(J.ブラームス)
2024年度のシーズン幕開けの公演になります。開演前に音楽監督に就任した、角田鋼亮さんのプレトークがありました。冒頭に演奏される、皇帝円舞曲はシェーンベルクが室内楽版を編曲されており、シェーンベルクに関連する作品から始まり、シェーンベルクの編曲作品で幕を閉じるという印象を受けました。恥ずかしながら、皇帝円舞曲をシェーンベルクが編曲した版があることを本公演で初めて知りました。トークをして下さった角田音楽監督に感謝申し上げます。
さぁ、皇帝円舞曲で華やかに幕開けです。マエストロのバトンテクニックで音楽が流暢に流れていきます。
続いては、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のピアノ編曲版。ブラームスや、ベートーヴェンの協奏曲は個人的には苦手意識がありました。私にとっては冗長に感じるんですよね。ただ、本公演を鑑賞してその思いが払拭されました。2楽章のピアノと管弦楽の音色が星粒のように輝いており、恍惚となりました。
メインはシェーンベルクが編曲した、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番。シェーンベルクの書法が絶妙なまでに盛り込まれた編曲作品だと感じております。プログラムノートで、シェーンベルクがブラームスを信奉されていることを知り、納得しました。
3楽章の冒頭のハーモニーが心地よかった。4楽章は圧巻の演奏です。畳み掛けるような演奏ではなく、徐々に熱量を帯びて終演を迎えました。思わず、スタンディングオベーションしてしまった。
アンコールは、ブラームスのハンガリー舞曲第5番。最後に、チューバ奏者の宮田さんの強烈な一音に思わずにやけてしまいました。まがいなりにも、チューバを演奏していた私にとっては嬉しい一音でした。
今年の2月末に、御楽団のホームグラウンドと言ってもいい、しらかわホールが閉館してしまい、今シーズンから愛知県芸術劇場コンサートホールに移りましたが、素晴らしいスタートが出来たと思っています。愛知県の田舎に在住しているので、平日開催は足を運ぶのは難しいですが、可能な限り足を運びたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?