浜松ニューイヤーコンサート

日時:2023年1月14日(土) サーラ音楽ホール
会場:13:00
開演:14:10
終演:16:14

演奏:富士山静岡交響楽団
指揮:原田慶太楼
*ヴァイオリン:大谷康子

【曲目】
・歌劇「ウィリアム・テル」序曲より”スイス軍の行進”(G.ロッシーニ)
・喜歌劇「こうもり」序曲(J.シュトラウスⅡ世)
・ポルカ・シュネル「雷鳴と稲妻」(J.シュトラウスⅡ世)
・サウンド・オブ・ミュージック・セレクション(R.ロジャーズ)
・カルメン幻想曲(P.サラサーテ)*
・タイスの瞑想曲(J.マスネ)*

―休憩15分―

・歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(M.グリンカ)
・ツィゴイネルワイゼン(P.サラサーテ)*
・アトム・ハーツ・クラブ組曲第Ⅱ番op.79a(吉松隆)
 第1楽章「Pizicate steps」
 第2楽章「Aggressive Rock」
 第3楽章「Brothers Blues」
 第4楽章「Rag Super Light. Allegro moderato」
 第5楽章「Mr G. Returns」
 第6楽章「Atomic Boogie」
・ワルツ「美しく青きドナウ」(J.シュトラウスⅡ世)

~アンコール~
・ラデツキー行進曲(J.シュトラウスⅠ世)

吉松隆先生の「アトム・ハーツ・クラブ組曲第Ⅱ番」が演奏される!
ということで、富士山静岡交響楽団のニューイヤーコンサートへ足を運んできました。
会場はサーラ音楽ホールでした・・が、交通アクセスが車でないと結構不便です。浜松駅から1時間に1本のバスに乗車して50分ほどで到着します。仕事の都合で、開演ギリギリの到着でした。駐車場も満車で開演5分でもホール前にお客様が並んでいる状態だったためか、開演時間が10分程遅れました。竣工したのは昨年とのことで、音の響きがとてもよかったのが印象でした。

オープニングはロッシーニのウィリアム・テル序曲。トランペットの華々しい旋律が印象的な作品ですが、繊細で軽やかな響きの演奏でした。
ニューイヤーコンサートということもあり、こうもり序曲と雷鳴と稲妻も演奏して頂きました。
雷鳴と稲妻の打楽器の迫力が鬼気迫るものがありました。本当に稲妻が落ちたかと感じたくらいビックリしました。
ヴァイオリニストの大谷康子さんが演奏された、タイスの瞑想曲は、あまりの美しさに惚れ惚れしました。(アンコールで演奏された作品ですが)

休憩を挟んで、グリンカのルスランとリュドミラ序曲を。フルスロットル全快で疾走した演奏でした。間髪入れずにツィゴイネルワイゼンを演奏。最後にホルンが一音多かった気がしますが、それはご愛敬ということで。ツィゴイネルワイゼンは、冒頭の旋律は有名ですが実はまともに拝聴したのが今回が初。こんなに表情が変わる作品だと初めて知りました。

さて、楽しみにしていた吉松先生の作品。
この作品の1楽章は、ヴァイオリンが指パッチンで演奏する箇所があります。そこで、指揮者の原田さんの提案でお客様にも指パッチンで演奏に参加して頂くという趣向を凝らした演奏でした。ヴァイオリンとヴィオラは立奏して演奏。1楽章では、原田さんは指揮棒なしで演奏したり、指揮棒を持って演奏されたりと色彩豊かな1楽章でした。
プログラムノートにも書かれている通り、ブルース、ロック、ブギウギ、ドラマのテーマ音楽を下敷きにしたりとクラシックや現代音楽にない別ジャンルの音楽を持ち込んできた作品でありますが、ブルース、ロックなどを全面に押し出さず、丁寧で繊細な演奏でした。
最終楽章では、最後に奏者の方が歩き回って演奏されていたりと視覚的にも楽しめた演奏だったと感じております。

アンコールはラデツキー行進曲。最前列に座っていた小学生の男の子を演奏中に原田さんがステージに招いて指揮されていたのは、貴重な経験が出来て羨ましいな~と感じました。

原田さんの指揮は、音が流れたい方向へ導き、絶妙なタイミングで音を生み出すバトンテクニックは惚れ惚れします。今回の演奏会は老若男女問わず楽しめたコンサートであり、会場のお客様が全員が楽しめたのではないかなと思っています。

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