釣行記148【船上のメリークリスマス】
前回、ワインレッドの心を海に残したまま強風のため早上がりしましたのでリベンジです。その後、あの海ではあんまり釣れてないみたいですけどね。
今回はクリスマス。俺たちにとって船上は千畳もの大海原を扇状に探さないといけない煽情的な戦場ですが、穢れた心や一年でこびりついた心の澱なんかも洗浄もしてくれます、きっと。
では見ていきましょうか。
あらすじ
2021年、神奈川。真鶴の先にある日本軍捕虜収容所で、日本語の通じる英国軍の中佐ロレンス(山田)は、粗野な軍曹ハラ(大沼)や収容所の所長のヨノイ(渡辺)と捕虜たちの間をとりもっていた。自他の区別なく厳しさを見せる所長は、ある日、ディープジギングの新たな捕虜として拘束されたとある英国陸軍少佐セリアズ(高宮)と運命的な出会いを果たし、釣りに行くことになった。
どっかで聞いたような話だと思いますが概ね今回の釣行と相違はありません。
ロレンスはジグとエサの両刀、ヨノイはエサ、セリアズとハラはジグのみで挑みます。押忍!
実釣編
出港後、夜更け過ぎに雪へと変わることの出来なかった雨がパラつきます。鬱陶しいわー。
先行きの見えない日本経済同様、天候は怪しいので近場からスタートです。
1流し目〜何も起きません
2流し目〜何も起きません
3流し目〜何も起きません
4流し目〜何も起きません。
どうして生きているの?それはね、死んでないからだよ。といった極めて消極的な風情すら感じられるほどに生命感がありません。困ったネ。
ここで、涙がすっかり乾いたように雨が上がりましたので大きく移動。
始めます。今回、セリアズは深場のジギング初挑戦です。なのに早速何かをかけます。すごいなー。ほぼ同時にロレンスも何かをかけます。すごいなー。
と思ってたらハラにも来ます。
セリアズとロレンスがキャッチしたのはゴマサバだったようです。
前回、11月の時よりかは群が散ってる感じもしましたがまぁ釣れます。もちろん、ヨノイもジグチームに負けじとキンメはもちろん、黒ムツやら沖ギスやら釣り上げております。
そうこうしてると再びヒット。
この前失くして買い直した太閤(伊藤博文)がやらかしてくれました。妙に引くので「サバかな?」と思いきや。。
北海道だと、重婚しまくって二進も三進も行かなくなった上に無理心中、的なこんな笑えることもあるのですが、まさか関東の深海で起きるとは。。。数匹かかるとお互い泳ぎを殺しあってただ重いだけなもんですが変わったこともありますね。
その後、継続してますと何かがかかります。やたらと引きます。諦めずに引きまくるファイターです。
来たか来たか来たか!来たな、来たんだろ!
サメだろ!!オマエもしかするとサメだろ!!
道中、2、3回「おっ」と思う引き込みもありましたが難なくあがります。
きたーーーー!!案外デカかったです。3kgくらいはあったかな。
タックルはいつも通りなロジカル55#4にシーボーグ、ルアーはこちら。
今年のシャークですがすんでのところでランナウェイされております。少し振り返ってみましょう。
ファーストシャーク
フックアウト→カルティバレーシングスペック3/0を使っていて、フックアウト。フックが小さかったからなのか?と思いきやフック伸びてました。一本だけかかったような場合はヤバいな
セカンドシャーク→サメも二度目なら少しは上手にフッキングしたい、と思ってまして出来てたんですが、下糸にしていた0.6号のPEが腐ってた模様で高切れ。ばーかばーか。
今回はJAMフックだったし、ライトだったけど、ラインも新品なので楽勝。
さらに今回からサンラインのPEジガーULT4を使ってます。選定した理由は二つです。
1.ファイヤーが品薄
2.ファイヤーより安い
なんとも消極的ですね。社内恋愛で手近にやりコマした感しかないっす。が、そういわず詳細説明しましょうか。
まず1.ですが、欲しくとも売ってないんですね。いや、売ってないことはないんですが、2,400mポーションで36,000円とかなんていうか筆舌に尽くし空前絶後の高値というか言語道断ですよね、総額が。どうせ使うからいいも言えますけども。
次に2.なんですが、PEジガーは1,200mで14,500円とかそんなもん。ファイヤーだと18,000円くらいな気がします。少し安い。
種々のインプレを見ると感度はULT、強度はファイヤーが優れている、的な全体感。
所見ですが、ジャークする際に水切れの感覚というんでしょうかね、ラインが引き上げられる感じ、これはファイヤーの方が優れているというか、水を切っている気がします。一方、ULTは水を切っていると言うより水の中をぬるぬる抜けできているような感じ。どちらも通常のPEのように水および水圧に負けている感じはないっス。切ってるかヌイてるかの違いっス。わしの感覚で言うと。
次に肝心の感度、老人には聞こえないモスキート音的な、魚が触れた?という感覚や、佐藤統洋さんが言う「ジグにフックが触れる」というのがわかる感じがします。ビン❤️ビン❤️です。
これまで「フックが触れる?は?嘘だろw」と思ってましたが、ジグを動かると何かが「もいんもいん」ってな感じで当たるんですよね。たぶんフックなんでございましょうね。それがわかるぞ、このライン。すごいぞ!
それにしてもラインとシステムが万全なタックルは気持ちよく戦えますね。勝てるとわかってるゲームはつまらない、という人もいますけど、圧勝に圧勝を積み重ねることでしか掴めない感覚、わからない感覚と、その感覚をもとにやる戦い方もどこかにはあると思うんですよね、きっと。全くロジカルじゃないけどな!
その後も引き続きジャークをエンジョイしておりますと、前あたり的な違和感、これまでのどの時とも違う何かを一瞬感じたので、試しにロッドをあおってみました。すると何かがのります。
マジか、すげーな。脳天直撃型でした。でもアタリだったのだろうか。もしラインの性能だとしたら(やや)とんでもないですね。すごいぞ!ファイヤーが買えるようになってももうしばらく使ってみようと思います。
でもね、このくらい釣ると飽きてくるんですね。なので移動。ケーキ食べたりしながらね。
アラやオニカサゴ、稀にアカムツも出るポイントに到着です。ですが何も起こりません。
ところで熊蜂っていますよね。
近代航空力学的には飛べるわけがないシルエットらしいですね。レイノルズ数が発見されるまで、「熊蜂は自分が飛べると思っているから飛べる」と真剣に考えられていたそうです。
翻ってこちらとしては、いつも「釣れると思っているから釣れる」的な熊蜂的アプローチでもって、数々の負けムードを引き分けに持ち込んできました。
ですんで、いつも通り天に祈りを捧げながらジャークandフォールを繰り返していたらヒットします。見ている時は多幸感に満ちていたものの目が覚めたら内容をさっぱり覚えていない夢のようなヒット。マジか!
そして結構引きます。前回の竜海丸、プロ筋パイセンの「1.5kgのアカムツだとサメみたいに引くよ」と言う言葉が脳裏をよぎります。が、あと40mのところでおまつり発生。マジか!!
海を照らす月にも朝日に霞む星にも祈りを捧げてきたのですが、無念のブレイク。。。スパイコブラ300gのロストも痛いけど、サメ並みに引いたアカムツだったのか、1.5kgのアカムツ並みのサメだったのかを確認出来なかったのが辛い。キャッチ出来なかったのはもっと痛い。。。
この後セリアズがタチウオを釣ったりしましたが、頃合いなので納竿。おつかれさまでした。
まとめ
ってあるんですよね。ミスターロレンスやヨノイ、セリアズとはここ何年か、釣れない釣り、数え切れないほど(でもないけど)思いだせないほど(ていうわけでもなけど)重ねてきてまして、釣れない釣り、劇的なものもあったりしたし びっくりするのもあったし 全部「悪くない」どころかいつも最高なので感謝ですね。また、ミスターロレンスとは3日後くらいに再開することになります。ハッピーニューイヤー!!
・解散後、小田原の長谷川釣具店に寄り道。
・えーと、スパイファイブは350gです。これはあれです、コブラ無くしたので仕方ない
・ランガングリップはフツーに買うと800円くらいしますのでこれはお買い得
・ovo220gは半額だったので仕方ない
・スイベルとフックは消耗品
・問題は左側、SOMのグリップ
・なので逡巡しましたよ。が、一年近く探してたし、どこに聞いても「いつ入るかわかんない」という回答だったので、ここを逃すと。。。と思い決断
・ていうか今考えるとクリスマスプレゼントでいいじゃんね
・熊蜂の話。奇跡なのか、偶然なのか、秘められた偶然なのかは知りませんが、何かを成し遂げるにはやっぱり信じる気持ちが一番大切ですね
・失敗じゃない。諦めてないから。成功の途中にいるだけさ。さよならは別れの言葉じゃない。再び会うまでの、時間も場所も決めない遠い約束なのさ
・次はディープ忘年会。無常の世界に行ってきます
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