相手にカロリーを使わせない
人間を人間たらしめているものは言語化能力であると考えている。言語化力=語彙力×具体化力×伝達力。
多くの人は語彙力と伝達力の強化は試みても、具体化力は盲点になってることが多い。
具体化力は5W1Hが基本。
誰でも知ってるフレームワークなのでバカにされそうだが、案外できている人は少ない。凡事徹底ではないが基本ができているとどの分野でも強い。
普段仕事でSlackをやり取りしていても、具体化されてない文章って自分も含めて結構やり取りされている。
文章が具体化されてないと、具体化するのは相手で相手の解釈次第で自分の意図とは別の解釈をされてしまうこともある。
具体化すると文章が長くなる傾向があるが、不要な部分を削ぎ落とせば具体度は落とさず文章の冗長化は最小化できる。だけど時間が少し加算されるから避けてしまうのは僕自身もある。他人事ではない。
つまり受け手にカロリーを使わせる文章になってしまっている。受け手に「この人の文章を読み解くのは面倒だなぁ」と思わせてしまうと、優先順位が下げられてしまう。優先順位が下げられてしまうのは相手に問題があるのではなく、自分側に問題がある場合がほとんどだ。
なるべく具体化した上で相手に渡すのがマナー。依頼事項ならなおさら。もちろん育成のためにあえて具体化しない場合もあるのだが、普段のやり取りに絞るのならば具体化は相手への配慮である。
世の中は抽象化の能力が高い人を地頭が良いと評価されがちだが、具体化の能力がないと抽象化能力が活かせないと考える。
コンサルの仕事をしているとクライアント側から話がある場合はたいてい抽象度の高いお題となる。
それは具体化にはカロリーが必要だからということで、具体化にはそれなりの労力がかかる。
自分が抽象化がないとその抽象度の高いお題の本質を読み解けず具体化しても的外れなアウトプットにはなってしまうので、抽象化能力は不可欠。
日本語の性質上、会話の中で主語や目的語を省いてしまっても伝わってしまうので、それが文章にも表れてしまう。
LINEの会話など顕著で口語のやり取りだと主語は皆無で、目的語もあれ、それ、これの代名詞のオンパレードも珍しくない。
具体化されてない言葉を読み解くのは受け手にカロリーを使わせるので失礼に当たると考える。家族や親しい友人であれば看過できるが、そのような関係性がないと面倒くさいなぁとも思ってしまう器の小ささだ。
文章を書く際には具体化できているか?相手にカロリーを使わせる文章になってないか?は常にセルフレビューをしていきたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?