小菊の懸崖

今日は寒い雨が降っている
雨の日でも、小鳥は可愛い声で鳴いている
何を言ってるのかなあ・・・言葉がわかったら良いのに、イヤイヤ、言葉がわかったら人間の悪口を聞かされるのかもしれない・・・ひどいことしてるから人間て

もうあと1ヶ月で、園芸高校の園芸展かな・・・
47年前と同じ事をしているのかどうかは知らない

私が高校生の時
園芸展を飾るのは菊の花だった
大きな菊ではなく、小菊

大きな菊の3本仕立てとか言うのは、盆栽の方で作っていた

花卉班の方は、小菊の懸崖作り
小菊の品種がとても多く保存されていた、この高校で作り出された品種もあった

懸崖作りというのは、例えば崖っぷちに咲いているような地面から下に下がるところに咲いているように作るのが懸崖菊

菊花展などに飾られる大きな懸崖菊は、これも盆栽班の担当だった

花卉班は小型懸崖
花の全体の長さは6,70センチくらいの小さい懸崖

これは毎年5月に、保存してある親の菊株から5,6センチの苗を切り取って、土に挿して根を出させる

10センチくらいの高さで、芽を摘んで、芽を摘むと芽数が増える、その中のしっかりした茎を選んでそれを長くのばして、斜めに針金に沿わせて三角に育てる

9月までに芽を摘みながら形を作り、花芽分化の直前で芽摘みをやめないと、花が咲かなくなってしまう

なるべく高さを抑えて作らないと、花茎が伸びすぎると懸崖としては格好が悪い

花の色がつき始めた頃、園芸展の少し前に斜め高めに育てていた茎を、針金と一緒に、茎を折らないように下に向ける、生け花の時に枝をためるのと同じように、だましだまし下に下げる

台風の時には、鉢が転がってしまうと、支えていた茎が折れてしまうことがあるので心配しながら^^

そうそう、多くの菊の芽摘みをするとき、菊の新芽というか、一番柔らかいところをバケツに一杯摘むこともある

農場の助手の人が家に持って帰って菊の葉の佃煮をお母さんに作って貰って食べさせてくれたことが有った、ほろ苦い大人の味だ^^

もちろん無農薬だから出来ること
そして菊の葉は天ぷらもOK、花はほとんどが食べることが出来る

食用菊の、もってのほか とか何と言うか忘れたけど、菊の花があるけど、そうじゃなくても食べられる

でも、私は菊を食べたいとは思わないけど^^

94で亡くなった父に、長姉が菊を食べさせたいと探し回って買って酢に漬けて、毎食喜んで食べたという

好きだったものも食べないことが多くなって、3度の食事に苦労していた
長姉は、父のことをキライだと言いながら・・・

亡くなった後、お箸に、病院に持って行った菊の花が付いていたと聞いた
父が最後に食べたのは、菊の花だったって

菊花展にたまたま見ることが出来たとき
千輪作りとか見るとすごいと思う、基は1本だもの
子どもの時、図鑑にあった、あつもの、くだもの、なんていう菊の花のことを何のことだろうと思った昔もあった

好きな人、名人の人の菊はさすがにすごいと思う
菊の盆栽作りもすごい^^作り方は知らないけど、想像しながら見る^^

菊花展ももうしばらく行っていないなあ、いつか行けると良いなあ、あと1ヶ月ぐらいか・・・
2017.10.