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面白さの「核」の作り方

今回はマンガを描くときの面白さの「核」の作り方について
私が思っている法則を書いていきます!

突然ですが、漫画を描くときに
「なんかドラマがない」とか「設定ばかりで本番が薄い」とか
「何が面白いのかわからない」とか、
「何が描きたかったの?何が面白いと思ってこれ書いたの?」

と編集者に言われる機会が作家さんにはあると思います。

なんでその現象が起きているのか
その現象をどうしたら避けられるのか=面白さを創出できるのか
に対する私の考えを書いていきます✌

①なぜ「何を面白いとおもったのか?」と聞かれるのか

単純に何が面白いのか第三者的にわからないからです。
ドストレートな理由ですが・・・

そいで更にストレートに書くとそれは話の中に
人間の脳の「面白い!」と感じるプログラムを動かす要素を
話作りの中に入れてないからです。


②人間の面白いと感じるプログラムとは?

まずの前提ですが
人の脳というのは一定のプログラミングがあり、
外部からの刺激を受けることで、脳の中で反応が起きているのですが
「面白い物語」には脳の中の「快感」の反応を起こす要素が
ぶちこまれているという風に私は考えています。

その「快感」反応を人間に与えてしまうスイッチが下の3つです

1>欲望を満たされる快感
2>差異を感じた時に脳に与えられる好奇心
3>共感をした時の親近感と安心感


③それぞれを解説

1>欲望を満たされる快感

1は人間の根本的な欲望を満たすことで生まれる快感スイッチです。
俺を認めてほしい、俺を好きになってほしい、
異性からチヤホヤされたい、、とかそんな人間の本能に満ちた欲望ですね。

よく中二病に犯されると、男子は授業中に急に悪者が侵略してきて
自分がヒーローになって敵を倒してみんなを救って、
みんなから凄い!!って言われる妄想をしてしまう・・と聞きますが・・
(笑)

あれは、現実世界では今冴えてないけど
本当はみんなに俺を認めてほしい!褒めてほしい!好きになってほしい!
という強い承認を求める欲求の現れだと思います。

少年ジャンプの主人公は大体みんなが気づいてないだけで
本当は凄まじい才能があったり、無双する何か強みがあったりします。
つまり、主人公の無双が読者の「俺を認めてほしい」という承認欲求を強く満たしているのですね!

男性向けの作品ではこれはかなり作品を面白くするうえで
重要な「快感」スイッチの1つだと思います。

一方女性向けでは、
さえない自分なのにめちゃくちゃイケてるイケメンに好かれる、とか
自分を愛してくれるイケメン(イケメンばかりですみません)との物語とか
とにかく愛されるがベースにある印象です。
これも男女差あるものの、「私を認めてほしい、好きになってほしい」という人間の強い欲望の現れですね。

売れてるマンガはこのスイッチを作中に作ってる場合が
とっても傾向として多いと思います。


でも、ジャンルによっては
そういう要素がない作品もありますね。
それは何なのよ?と考えたときに
下記の2点の快感スイッチがある場合が多いです。

2>差異を感じた時に脳に与えられる好奇心
3>共感をした時の親近感と安心感



2>差異を感じた時に脳に与えられる好奇心

生きてて沸々とみんな感じていますが
人間の脳は予想外が大好きです。ギャップが大好きです。

それは脳は自分が想定していたものと
その結果の差が大きいほどに快感が生まれるプログラムだからです。

例えば、頭脳戦のどんでん返し、予想外の展開、
名探偵コナン・約束のネバーランドみたいなミステリー、
キャラクターのギャップ・・・

人気のコメディマンガなんて
キャラクターのギャップのオンパレードだと思うので・・!


そして、最後の1個が
3>共感をした時の親近感と安心感
です。

これも字面通りですが、人間は目の前の人間やモノに対して
何か「これは自分と同じだ」と共感をすると
一気に親近感と安心感が沸いて、快感が生まれるそうです。

生きてて確かに「好きだ・・・」と思う時って
「まじか!共感できる!自分に近い!!」と思ったときだったりするので
「共感」も人間の快感スイッチを押す1つの要素です。

ヒューマンドラマ系は共感して応援しちゃうこと多いと思うので
共感を快感スイッチのベースで作ってるのかなと思います。


で、マンガによっては

1>欲望を満たされる快感
2>差異を感じた時に脳に与えられる好奇心
3>共感をした時の親近感と安心感


この3つを満たしていることも往々にしてありますし、
逆に全部大体あるよね?という感じなので、
全部入れられるし、全部あるんです。
要素に分解して、言語化してしまえば「面白い」はすごい単純です。


④つまり面白いを作るにはどうしたらいいか

1>読者の「認められたい、好かれたい、褒められたい」の欲望を
主人公を通して満たし、
2>読者の予想を覆す展開、もしくはギャップのあるキャラクターを作り、
3>読者が登場人物に共感できるキャラクターを作るか、エピソードを入れる

をしたらいいです。
ただ2と3は割と抽象的な分センス問われるので出来ない時は出来ないし
出来ない人には出来ない場合があると思います。

ので、出来ない人は1だけ必ずやると
「何が面白いの?」は割と回避できると思いました。

もう1だけやってたら、ある程度のラインまでは
結構なんとかなる所もあるかもしれません。。

上記、当たり前のことばかりですが
感覚を改めて言語化すると腑に落ちることもありますので
自分の中での「面白い」の分解を言語化してみました。

おわり


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