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昨日モンドリアン展を見た。

作品点数と関連作品が少なくて、展示の構成には少し拍子抜けしたところがあったが、それでも依然としてモンドリアンの作品自体は素晴らしかった。

とくに晩年のコンポジションシリーズを、間近に見れたことには感動した。

白、黒、黄、赤、青とグレーによって構成されたその絵画は、それぞれの色面を黒の格子状の帯が分け隔てられており、それぞれが独自に発光しているようにも見える。

図版やウェブ画像だと、ただの絵の具の塗り分け程度に見えなくもないその色面は、しっかりとグレーズされ、丹念につくりあげられた色彩と質感をもっている。

色彩の序列も、赤を起点にそれを惹き立たせる黄、青、そして白と微妙なニュアンスのグレーなど、それぞれの要素が独自に発光し明滅しながらも、つながりあい、お互いを補い合っているので完璧に見える。

それらをさらに強固に結びつける黒い帯と色面も、水平と垂直が交わるようにして生まれるクロスに対して、モンドリアンが特別の思いをもっていたことを、思いおこさせる。


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