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デッキ作りの頭ン中~デカヌチャン編~

「デッキ考えるの上手ですね。」

対戦で使うネタデッキを見て、こう言われることがあります。
嬉しいけれど、デッキがネットに流布されてなく自分で作るしかなかった「2010年代の生き残り」なので、自覚があまり無い。
でも、デッキを作ることが大好きです。

そこで、デッキ作りの楽しさを広めるべく「僕がデッキを作る時に考えてること」を頑張って言語化してみます。一般論になると抽象的になって伝わらない気がするので、お題を決めて書いてみます。

お題のキッカケ

毎月、名古屋にてポケモンカードの交流会&ティーチングのイベントをお手伝いしてます。

そのイベントで「デカヌチャン」のデッキ相談を受けましたが、上手くアドバイス出来なかった反省から実際に作ってみました。

というわけで、今回のお題は「デカヌチャンex」です。
でかいハンマーが杵代わり「餅つきデッキ」、ぺったんこ~♪
(ヨネダ2000風)

デカヌチャンex

0.デッキ作りでいつも考えること

どんなデッキでも下記2つを考えながら、大まかな叩き台を作ってます。この叩き台の精度が「デッキビルダー」の腕前です。※僕の課題
尚、細かい調整は、デッキチューナーの役割(フェーズ)の認識です。

1.展開を考える

「序盤・中盤・終盤」の3段階に分けて、どのような盤面を作るか?どのような攻撃をするか?を考えます。
序盤、準備に徹するのか?素早く攻撃するのか?
中盤、メインポケモンがどのような活躍するか?後続の育て方は?
終盤は、相手デッキとの駆け引きで変わりやすいいので、叩き台段階では細かく決めません。(コンボ絡めたロック又はコントロール系デッキを除く)

2.ダメージ(打点)を考える

「デッキの最高打点」と「打点の組み合わせ」を考えます。
打点の組み合わせは、2回の攻撃で想定する打点に届くか否かです。
1種類のポケモンならば2つのワザの合計、2種類のポケモンならば使う技の合計です。


1.デカヌチャンexを紐解く

2進化のexデッキ。上ワザの「ビックハンマー」をメインに考えます。

・上ワザ:ビッグハンマー
自分の手札の枚数×30ダメ。基礎点(素点、固定ダメージ)無しなので、手札0枚ならノーダメージ(泣)
ダブルターボエネ1枚で使えるのが優秀。狙う打点(手札数)は?
8枚×30-20=220ダメ(たねVやたねexポケモンのHP相当)
10枚×30-20=280ダメ(VSTAR~)
12枚×30-20=340ダメ(2進化ex~)
の3点としました。

ワザ考察

「青天井」と言われる打点上限のないワザですが、2進化ポケモンと相性が良くないです。その理由は、手札消費です。

最速でワザを使うと想定して必要なカードを検討してみると?
「カヌチャン、ふしぎなアメ、デカヌチャンex、ダブルターボエネルギー」の4枚。もし、デカヌチャンexを山札から手札に加えるためハイパーボールを使うと更に2枚増えて6枚。
手札を6枚も消費した後、残りの手札が8枚以上(220ダメージ超)あるなんて、かなり難しいこと。

なので、トレーナーズだけでの手札補充では不足するため、手札を増やす特性持ちポケモンが必須と考えました。

また、デカヌチャンには非exもいます。
特に特性「そざいあつめ」持ちは、手札補充のサポート役として活躍しそうです。しかし、アタッカーとサポート役の両立が経験上かなり難しいと知っているので、かな~り慎重に検討することとします。
技エネが1個ならば、、、という感じ。

そざいあつめ


2.トレーナーズによる手札補充

トレーナーズの手札補充を分類ごとに考えます。

サポートの検討。

手札を増やすサポートを下記に分類しました。

・上限ドロー系
博士の研究やコルニの気合のように「*枚まで引く」系統。手札が少ないときに有効。

・追加ドロー(サーチ含む)系
ネモやペパーのように「*枚山札を引く(又は手札に加える)」系統。手札が多いときに有効。

後ほど検討する「手札を増やす特性持ちポケモンとの組み合わせ」が採用の判断材料になりそうです。

また、通常ドロー性能は「山札を何枚引くか?」で評価されがち。
しかし、今回は「手札が何枚増えるか?」で評価しました。

例えば、ネモ。
消費するネモを計算して増える手札は2枚。

ネモ


次にヒガナの決意。
相手の場のポケモンが6体(ベンチ5)ならば3枚増えます。また、相手の場が4体(ベンチ3)ならば1枚のみ増えます。
最悪減ることもあり低評価。

ヒガナの決意

最後にリップ。
コチラの増える手札は3枚です。(優秀)

リップ


・グッズの検討

手札が増えるグッズは、かな~り少ない。

しかも、採用候補は、トラッシュから回収するカードばかり。
トラッシュへ送りこむ段取りを考えると、中盤以降に活躍するイメージ。

・スタジアムの検討

こちらも種類が少ない。

2回使えば手札が増えるタウンデパート。3枚増える可能性があるも構築に制限が大きいポケストップ。コイン頼みのテーブルシティ。

タウンデパート

採用出来るトレーナーズの種類は、少なそうです。とはいえ2進化デッキなので、細かな動きが出来る組み合わせを探ります。


3.特性による手札補充

特性による手札補充、通称「ドローエンジン」の検討です。
サポートと同様に「上限ドロー系」と「追加ドロー系」に分類します。

・上限ドロー系
序盤のデカヌチャンex速攻で消費した手札補充、及び終盤の相手ナンジャモからの復帰に活躍するイメージ。代表はコチラ。

ビーダルは使い易いけど上限5枚がこのデッキでは少ない一方、上限6枚のブロロロームはコストのエネが難しい、という評価になりました。

この特性の場合、サポートとの組み合わせは、追加ドロー系が良さそう。
例.はたらくまえば:手札5枚+ネモ2枚増=計8枚

ビーダルなど

・追加ドロー系
コストが必要な特性が多く費用対効果が悩ましい。
デカヌチャンと同じ超タイプ且つ、1進化2進化共に手札が増える「キルリア&サーナイト」が抜けた評価。

この特性の場合、サポートは上限ドロー系との組み合わせがよさそうです。例.博士の研究7枚+リファイン1枚増=計8枚

キルリアなど

3.検討材料・不安材料

色々とデッキパーツを集めながら構築を考えていると「検討材料・不安材料」が浮かびます。
「面白い組み合わせだけど、上手く行くの?」
と自問自答。

この不安材料に対して諦めずに解決方法を思いつくことが、デッキ作りの秘訣かもしれません。(この記事書いてて思ったw)

・デカヌチャンとキルリアの両方を育てること

進化ポケモンが多い故にボールを入れる枠が足りず、素引きするには構築バランスが難しくなる悩み。場の作り方が難しいです。
効率よく「1枚のカードで2枚のポケモン」を持ってこれるカードを探した結果、
「VIPパス&ワザマシンエボリューション」
のセットを採用することにしました。

どちらも1枚で山札2枚サーチするカードです。
この実現度を高めるべく「ペパー&ネオラントV」の採用へ至ります。

・どのタイミングで攻撃するか?

無難な案は3ターン目ですが、せっかくなら!と欲を出して「2ターン目に攻撃を目標」としました。具体的には、ふしぎなアメとデカヌチャンexの採用枚数を上げることです。

・手札の増やし方

早い段階で攻撃するには手札補充がとても重要。サーチしづらいトレーナーズよりサーチしやすいポケモンの特性の方が手札補充が安定すると判断して、「ビーダル&キルリアのWドローエンジン」の構築を試すことに。

ビーダルを採用したことで、サポートの分類が「追加ドロー系」を多くすることにします。
ポケモンが増えたことで、サポートも手札が2枚増える「ヒナツ」が候補に挙がりました。

ヒナツ

箇条書きにしてますが、同時進行でぐちゃぐちゃに考えてます。この辺りは、言語化出来ないなぁ。


4.たたき台完成と実践評価へ

パーツが少し揃ったので、組み上げる作業です。
主に枚数調整がメインとなるので、公式HPの「デッキ構築」機能を使いました。60枚の中で各種類で何枚採用出来そうか?目安を付けます。

数回ほど一人回してみて、Wエンジンが好感触!
手札がかなり伸びるので、博士の研究とナンジャモの評価が下がり、ネモとリップの評価が上がったので差し替え。

差し替えたカードを見ると、他デッキでの使用経験のあるカードの評価を高く、そうでないカードの評価を低く付けてたことが分かります。
適材適所・フラットな評価が出来なかったな、と自戒。
最後に、ダブルターボをサーチする狙いでキバナを採用して、叩き台の完成しました。

1/13日に開催された交流会へ持ち込み、2勝1敗・最高360ダメでした。

実戦を通じて新しい発見があり(もう少し煮詰めてみようかな?)とも思ったのですが、レギュ変更があるので優先度が低くなりそう、、。

最新のリスト&レギュ変更後差し替え案を有料部分に掲載します。
とはいえ、構築ヒントは書き切ったので、自分でトライ&エラーしてみるのが楽しいと思います。

最後に

2進化2種類&1進化の曲芸デッキながら、上手く回ると青天井打点が楽しいデッキでした。
盤面が可愛いポケモンで並ぶところも良いですね。

好評ならば、別のテーマで同様の記事を書いてみたいと思います。

・引用元

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