スイフトスポーツ(ZC33S)試乗記 その2
妹のスイスポが漸く納車されたので、運転させてもらった。
以前試乗車に乗った時は街中低速走行のみ、マトモに乗るのは初めてだ。
https://note.com/tomozoo1975/n/n448d7dcc4e6e
クルマは2021年12月初旬に新車で納車されて950キロ程走行した車体。セイフティサポート装着のMT。
タイヤは純正ホイールに純正サイズのスタッドレス、ダンロップウインターマックス02へ変更されている。無理は禁物だ。
乗り込む際にオーナーから土禁と言われて面食らった。
普段は車内の運転用シューズに履き替えるらしい。
仕方ない、ちと怖いが素足で乗る事にする。
走り出して気が付いた。
このクルマ、以前乗った試乗車よりずっと印象が良い。
まずステアリングフィールに気になるフリクションが無い。
試乗車は常に何かを引き摺る様なフリクションがあったのだが、この車体はそれが無く、スムーズだ。
そしてエンジンのレスポンスが抜群に良い。
シフトフィールも試乗車よりスムーズだ。
無理なシフトチェンジしない限りスパスパ入る。
個体差なのか、それとも最終に近いこのスイスポで改善されてるのか。
2速にシフトアップし、2,000回転からアクセル半分ほど踏み込むと、警告音で怒られた。
一瞬ホイールスピンしてトラコンによる抑制が入った模様。
低速では慎重にアクセルを踏みながら、3,000回転辺りで3速、4速と上げる。
あっという間に100キロ/時だ。
速い速い。速すぎる。
どの回転域からでもアクセルオンでタコメーターは跳ね上がる。
一応1000キロまでは慣らし運転なので回さないつもりでいたが、ちょいちょい4000回転を超えてしまった。
6速クロスミッション云々はさておき、普通に加速の繋がりがいい。加速も気持ちも途切れない。
近所のワインディングに入る。
ステアリングレスポンスも良好でグイグイ曲がる。
元々スイスポはゴルフやポロGTIなど欧州高性能ハッチと同様、高速道路主体のセッティングで日本の峠は得意では無いと思っていたのだが、全然イケる。
最近のスタッドレスの性能にも感心した。グニャグニャではなくしっかりラインをトレースする。
限界性能には程遠いが、狭いワインディングを結構なペースで走る分には、フロントタイヤの食い付きもステアリングフィールで検知できる。
コラムアシストの電動パワステなのでフィールには期待してなかったが、ヤリスは当然の事、現行VWポロよりも良い印象。
ブレーキの減速力も強力。1トンを切る軽量ボディのおかげで加速減速は自由自在。
飛ばしていても怖くない。
非純正の赤いモンスタースポーツ製アルミペダルが装着されたペダルは、配置も高さも絶妙。
ヘタクソな私でもヒールアンドトゥが簡単にできる。
素足でもペダルに足をぶつける不安が無く、右足爪先を支点に、踵を右にスライドさせればそのままアクセルに誘導される。
素足でも乗ろうと思ったのは、このペダルだからだ。
アルミペダルなんぞファッションでしか無いと思っていたが、コレは素晴らしい。
昔の高回転型エンジン搭載のスポーツハッチの様な、常に高回転を維持しなきゃならない様な気難しさが無いのも良い。
エンジン回転が落ちてもアクセル踏めば即反応し、シフトミスも関係ない、懐の深さを感じる。
軽量ボディに常にターボブーストが掛かるウェイストゲートノーマルクローズ(最近の多くのターボ車、同じエンジンのエスクードも初期はブースト掛けないノーマルオープン)だからか。
セーフティサポート装着車らしく車線はみ出し警告音が鳴り続けるが、そんなのは気にせず対向車がいないのを確認してライン取りする。
いやはや、気持ち良い。
外の排気音はさほどうるさく無いが、室内には結構入ってくる。コレは敢えてそう言う音のチューニングをしてるのだろう。
ドライバーは排気音でエンジン回転数がわかる。
足もよく動いてる。
試乗車はかなり硬いイメージだったが、この車体はそんな事も無い。
もちろんスタッドレスによるタイヤの柔らかさはあると思う。
基本硬めではあるが、荒れた道でドカンと突き上げられた際のショックも丸められてる。
コレに比べれば、10年落ちの実家ゴルフ6の方がよっぽど荒い。
早ければ来年にもスイスポはモデルチェンジされるだろう。
既に欧州スイスポで採用されているマイルドハイブリッド搭載となり、価格もかなり上昇すると思われる。
何せ現行スイスポは安過ぎるから。
スイスポはそのコスパから非常に高い評価だが、改めて乗ってわかった。
価格云々の前に、楽しい。よくできてる。
やっぱりスイスポは日本の宝だと思った。
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