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エンジェウーモンにブリッツグレイモン…新たな進化が続いた「デジモンアドベンチャー:」第35~36話感想

第35話「煌くエンジェウーモン」、第36話「衛星狙撃作戦」の感想です。エンジェウーモン、ブリッツグレイモンと新たな進化が続いた回でしたね。久々に光子郎の活躍が見られたのはよかったけど、もう少し整合性とか考えてほしいなと思いました。

衝撃の「テイルモン=スカルナイトモン」

35話は久々に良いストーリーだったと思います。やっぱり一番衝撃的だったのは、「テイルモン=スカルナイトモン(ダークナイトモン)」だったという真実。33話の描写だと、ダークナイトモンの中にテイルモンが取り込まれていたようにしか見えないけど、まさかダークナイトモンがテイルモン自身だったとは…。この設定ならヒカリがスカルナイトモンについていったことも納得ですよね。そしてこの設定が、今回の「進化を恐れる」という心理描写に生きてくる。テイルモンが最初は敵として登場するというのは無印を踏襲しているし、ただ捕まっているだけのように見せかけて、35話になるまでほとんど予想させなかったのはすごい。今作一番の衝撃だった。こんなのができるんだったら、ほかの部分でももうちょっと深い伏線見せてくれよとは思うが。

パタモン→ペガスモンのときのように、進化のきっかけがパートナーデジモン側の成長になっていることにはもう目をつぶりましょう。今作の選ばれし子供たちは最初から精神が成熟しすぎている…。

そのほかツッコミどころを挙げるとするならば、マリンデビモンが親切にもテイルモンが恐怖を克服するまで律儀に待ってくれていたということ…笑。そしてあっという間に瞬殺されてしまう不憫さ。海底にいるマリンデビモンはすごく絵になってたのに。過去作だと海ではあっても海上にいることがほとんどだった気がする。

それにしても、マリンエンジェモンの力で水中でも息ができるという設定をつけてまでゴマモンを出さないのはなんなんだ…。

どっちつかずの光子郎回

36話は久々の光子郎回。素材はよかったのにそれをうまく生かせなかったな~というのが全体的な印象。今回は確実に光子郎の成長を描きたかった回だと思うんだけど、それにしてはストーリーに穴が多かった。その1つがブリッツグレイモンへの究極進化で、無印にはない重要な分岐進化がここで出ちゃったせいで光子郎の成長っていう今回の主軸がぶれている。せっかく無印のコンセプトに近いことをやろうとしてたのに…。出すタイミング完全にミスってる。

あと、最後に太一が光子郎に狙撃するように言うんだけど、ブリッツグレイモンがメタリフェクワガーモンを倒した後だったし、残りは成熟期のブレイドクワガーモンだけだったんだから、ブリッツグレイモンに任せてもよかったよね。まあそれをすると光子郎の話にならないからってことだと思うけど、それならそもそもブリッツグレイモンじゃなくてヘラクルカブテリモンを出せばよかったのにという感じで、結局どっちつかずみたいになってしまったのも微妙だったし、ブリッツグレイモン自体なんか雑に扱われている感じも否めなかった。環境に適応した進化って説明だったから、今回限りの進化なのかと思ったけど、完全体のX抗体も頻繁に出てるから今後も使い分けされるのかも。結局今回は光子郎の話をしたかったのに、中途半端にブリッツグレイモンを出してしまったことが悪手になってしまった。

あと、狙撃直前の光子郎の心理描写が微妙…。これまで光子郎が1人が好きだって設定がなかったので唐突過ぎた。最初から太一をはじめ周りの子供たちと連携取れてたでしょうよ。今回は今までサポートに回ってた光子郎が初めてピンチを脱する決定打になれたっていうことがポイントで、そこがうまく伝わればよかったのだから、それこそ光子郎以外のキャラが全員敵に封じ込められるとか、単純に自ら動かざるを得ないきっかけを与えてあげればよかったのに。

だいたい、デジタルワールドと現実世界の特異点まで行って軌道を反らすみたいな作戦を立てられるのなんて光子郎だけだからもうちょっと自信持ってほしい笑。

アグモン以外の究極進化はいつ?

それにしても、アグモンだけすでにムゲンドラモン(もどき)、ウォーグレイモン、ブリッツグレイモンと3種類の究極体に進化しているのにほかのデジモンは誰も究極体になれていないのが気になる。今回ようやくヘラクルカブテリモンの片鱗が見えたくらい。次回はやっとミミちゃん回なので、ヤマトと丈も近いうちにスポットが当たることを期待している。けっこう長い間ほったらかされているぞ。

あと気になるのが、現実世界とのリンクのさせ方がやっぱり下手だなと。36話も急にデジタルワールドから現実世界との接点が唐突に見つかっているし、もはや無理に現実世界で危機を起こさなくてもいいような気がしてきた。

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