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オファニモンに進化せず…「デジモンアドベンチャー:」第57~58話感想

第57話「破滅からの接触」、第58話「ヒカリ 新たな命」の感想です。ほかのキャラがメインの回でも太一とアグモンが必ず出てくるのはなんなんだ…。ノルマでもあるのかよ。

大量の太一

57話では今作最初の敵だったアルゴモンが再び太一とアグモンの前に。たくさんの偽物のなかから本物の太一をアグモンが見つけ出すというストーリー。たくさんの太一が同時にしゃべってるのは面白かった笑。それぞれ性格が違ってて、うまく演じ分けている声優さんに脱帽です。

まあでもこれって太一とアグモンの立場が逆だったほうがいい話になったと思うんだよね。パタモン→ペガスモンのときみたいに、子供じゃなくてパートナーデジモンが危機を乗り越える流れで、太一っていうよりアグモンの勇気が試されてる話になってしまってた。どうしても無印と比べてしまうから、子供たちの成長が今作からは見えてこないのが本当に残念…。太一が一緒にガイアフォースって叫んでたのはよかった。

そして「巨大な破滅」の謎はイマイチ見えてこないまま…。残り数話でうまくまとめられるようには思えない。

ヒカリキック

58話は久々のヒカリ回。かつてペタルドラモンがつくりだした森でヒカリとテイルモンがデジタマと森を守るために戦うという話。敵デジモンはスカルバルキモンとソウルモン。テイルモンのホーリーリングは怪しいデジモンの探知機能もあるらしい。便利。テイルモンが指笛吹いたシーンでは無印最終回を思い出した。

今回は全体的にヒカリがたくましかった。ソウルモンにキックかましてたし、デジヴァイスの力かなにかわからんけどバリアみたいなものも張れる。そして全体的にほかの話とはテイストが違う神秘的要素が押し出されていたのが印象的だった。ペタルドラモンのときもそうだけど、ヒカリ回はこういう路線らしい。ほかとは性質が異なる「光」という紋章の特性がうまくまとまってた回だった。あとは今作で圧倒的に不足している「ピンチ感」がこの話では出てたのがよかった。久々に見ててハラハラした。アドコロは基本的に大した苦労せずに危機を乗り越えちゃうから、ワクワク感に乏しいんだよね。

全体的に悪くなかったけど、所々に気になるところも。デジタマという新しい命を守るためとはいえ、ソウルモンたちを何の疑問もなく倒しているのは矛盾だよね。まあデジタマに戻るからいいのか? そのへんのテーマが曖昧だった。そしてアドコロお得意の究極体シルエットちょい出し。いやいや、オファニモンに進化してもおかしくない流れだったでしょ今回は。ここで引っ張ってどうすんのよ。相変わらず盛り上げ方が下手な構成だ…。

前にも何度か言ったかもしれないけど、今作は単発回の合間に本筋の話が途切れ途切れに挟まってるからか全体として一貫性のない作品になってしまっている…。57話で「巨大な破滅」の話が出たかと思ったら58話ではまったくそれに触れずに終わるという。単発回のなかにうまく本筋の話の要素を差し込めていればもう少しいい作品になると思うんだけど、それができていないからつまんなくなってるんだろうな…。要はいつも唐突なんですよね、話が進むのが。

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