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不気味なホラーに完全体全員集結!「デジモンアドベンチャー:」第15~16話感想

第15話「ズドモン稲妻の鉄槌」、第16話「東京侵食 漆黒の影」感想です。ここに来て脚本がグッとよくなりましたね。今まではどこか俯瞰しながら無印と比較して観てましたが、とくに16話はすごくわくわくしながら純粋にストーリーに見入ってしまいました…。今後の展開も楽しみ。

丈の背中を押すゴマモン

第15話は、ヤマトたちが雪山を越える最中、マンモンとユキダルモンに襲われ、空が氷のウイルスに侵されてしまう。空が回復するまでの間、丈とゴマモンが敵を引き付ける――というストーリー。全体を通してゴマモンが丈を焚きつけるというか、背中を押すようなシーンが多かったのが印象的でした。誰が囮になるかを話し合っているときの「丈に任せて」、崖に追い詰められたときの「おいらたちの役目を思い出して」、マンモンたちが氷の橋を渡ってきたときの「おいらたちでみんなを守ろう」など、内心はなんとかしなくちゃと思いつつなかなか決断ができない丈のことをゴマモンがよく理解していることが伝わってくるようなシーンが多くてすごくよかった。パートナーの理解度で言えば、今のところゴマモンが一番じゃないかな。

結果的には、まだ動けない空を守るという当初の目的を達成しようとする丈の「誠実」さがイッカクモンをズドモンへの超進化につながりました。話の流れが明快でよかったんじゃないかと思います。超進化のときに誠実の紋章がイッカクモンの目に現れたのが地味にいい演出だった。ほかのデジモンのときはたぶんなかったよね。あと、無印からの変更点としては、トールハンマーが標準装備じゃなかったのと、必殺技のハンマースパークが物理技になっていたこと。無印だと地面を叩きつけて電撃を飛ばしてたよね。

それにしても、マンモンが単体で出たのって意外と初めてなのでは?過去作だと集団で出てることが多いイメージだったから、あんまり技とかの印象がなかった。

ホラー展開の偽東京

長い洞窟を抜けるとそこは――雪国ではなく東京・銀座。第16話はストーリーがホラーっぽくてスリルある展開でした。まだ聖なるデジモンを見つけてないのに…と不思議がる光子郎に対して、元の世界に戻れたと疑わず大喜びのミミ。この対比もそれぞれの子供たちの性格がよく表れていてよかった。それにしても相変わらずミミちゃんかわいい。欲望に忠実すぎる。アボカドチーズバーガーおいしそうだもんね…。

なかなか渋谷から出られないことでようやく何かがおかしいと気づく子供たち。同じセリフしか言わない店員や駅員に、急に現れる無数の目玉。まさにホラー。今までと全然違うアニメのようでした…。この一連の騒動はアイズモンというデジモンの仕業。太一たちがいたのはアイズモンが東京をコピペして作り出した世界で、東京大停電もこのアイズモンのせいだということがわかりました。「コピペ」っていうのはミミが言ったセリフなんだけど、まさに今っぽいセリフだったよね。ちゃんとストーリーが現代にアップデートされているんだと感じました。あと、偽物の東京におびえるミミを見て、パルモンが励ますシーンがすごくよかったです。

完全体全員集結のアツい展開

光子郎のパソコンも直り、アイズモンが成熟期だということもわかるんだけど、メタルグレイモン、リリモン、アトラーカブテリモンの完全体3体でも勝てないという強さ。自由に東京のビルや電車、飛行機などを出現させる能力に苦戦するなか、ヤマトたちが合流する展開に。これで完全体が全員集結!この展開はアツい…。やっぱり漫画でもアニメでもバトル作品はアッセンブルが一番胸を熱くさせるよね。できればこれをラスエボでもやってほしかった…。全員の一斉攻撃でアイズモンのシールドを打ち破る展開もよきでした。

それにしても、アイズモンがハガレンのプライドっぽかったし、(コピペだけど)現実世界を飲み込む描写がテイマーズのデリーパーみたいだったね。というか、アイズモンに次回ではオロチモン登場で、この回で東京の危機はいったん終わるんですかね?デビモン、9話以降まったく触れられていないけどこの後どう絡んでくるのだろうか…。パタモン・テイルモンもまだだしこれから怒涛の急展開かと思うとこの先がすごく楽しみ。各完全体の話はノルマ消化みたいなところあったけど、これからは深いストーリーが観られそう。今回の16話は不気味なホラーストーリーに加え、(偽)リアルワールドでのデジモンバトルっていうデジモンシリーズの真骨頂が表れていてすごくよかった。


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