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【政マニ①】『政剣マニフェスティア』制作の裏側でシナリオライターが経験したこと

全国の総理の皆さま。そして、たまたまこのページを見つけた皆さま。
シナリオライターの友山くにと申します。よろしくおねがいします。

自分は、ブラウザゲーム「政剣マニフェスティア」にて、メインシナリオを担当しました。
それ以外にも、世界観、ネーミング、キャラの台詞、ボイスキャスティングに音声収録への立ち合い…など、本当に様々な仕事を経験させてもらいました。

そんな「政剣マニフェスティア」……通称「政マニ」は、昨年2020年7月10日をもってサービス終了。

…と、普通ならばこれで物語は終わり、ゲームをプレイする事はもうできず、それは人々の記憶の中で生きるのみになるはずでした。
しかしなんと、政マニはサービス終了のわずか十時間後にsteam版への移行が決定するというまさかの展開を迎えます。以下はその当時の運営によるツイート。

政マニは自分で思っていたよりずっとずっと多くの人に深く愛されていたんだな、と実感しております。

さて、本題ですが。
開発会社様から許可を得る事が出来ましたので、「政剣マニフェスティア」を振り返り、2016年に配信開始されたブラウザゲームの開発過程で、一人のシナリオライターが体験した事を書いてみたいと思います。
記事が最終的に何本になるかはわかりません。また、不定期での更新になるかと思いますが、よろしければお付き合いください。

ちなみに、この話はあくまで「あの時大変だった」以上でも以下でもありません。
また、上にも書いてありますが2016年に配信開始された当時の話です。現在の話ではありません。その点だけご注意ください。


『政マニとの出会い』

時はさかのぼり、政剣マニフェスティアがリリースされる2016年よりさらに前の事です。僕はお仕事の話をいただきました。
詳細を伺うため関係者の方にお会いすると、見せてもらったのは一枚の絵。そこにはかわいい女の子のキャラが何人も描かれていました。
「おお、かわいい……」と興味を抱いた僕。そして、始まる説明。

「主人公は総理となってヤトーを倒すために戦挙をするゲームでして……」

待ってください。何をおっしゃってるんでしょうか。最初から最後まで分からないぞ。

冷静になり、改めて話を聞いてみると、そのオリジナリティは強く惹かれるものがありました。さらに「シナリオは基本的に友山さんにお願いしたい」という一言までいただきました。

実はこのタイトルと出会う前、僕には「ゲームのオープニングを書きたい」という目標がありました。

それまで自分がよく書いていたのは、ゲームをある程度進めた所で現れるサブストーリーのような部分でした。つまり、作品の空気をしっかりと味わっている人が対象です。自分が担当した部分の感想などを見る事は出来たのですが、やはりそこまでに感じていた思いを踏まえたものになるわけで、どうしても自分の仕事に対する純粋な評価にはなりません。

…もっとピュアな状態で味わってもらいたい。
純粋に自分がシナリオライターとしてどこまでできるのか知りたかったわけです。
この時は恐ろしさより、知りたい、という思いが勝っていました。
(今、冷静に考えるとなかなか勇気がありますね、自分。勇気ではなく単にものを知らないだけなんですが)

やりたい。この仕事をしたい。
それが僕の結論でした。

その時、他にも色々と話をした記憶があります。ゲームに関する事が多かったとは思いますが、詳細は覚えていません。

ただ一つ明らかになった事がありました。それは、さきほど書かれた以外の設定はまだほとんどfixしていなかった、という事です。

(続く)

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