高校あるある

はじめに言っておくと、高校あるあるのネタを書いていく記事ではありません。

僕が高校を卒業したのは2006年の3月でした。
ですが2003年の4月、僕が入学した高校は別の学校でした。いじめがあったとかそういうのではないのですが、いわゆる進学校の普通科でそれなりに勉強する高校で、中学卒業するまで授業をそれなりに聞いてさえいればついていけていた僕にとってはなかなかしんどい環境。「なんで勉強しないといけないんだ?」みたいなことを考えるようになり、結局1ヶ月通っただけで行かなくなり、6月か7月あたりに隣県の通信制に編入しました。

通信制といっても月~木まで学校に通い、進学希望者のみ3年次から金曜も授業を受けるといった具合。テストもなぜか教科書を見てOKで、とにかく高卒の資格を取れさえすれば大丈夫。部活(そもそも校庭や体育館もない)や修学旅行もなく、クラスは学年にそれぞれ1クラス。通信制なので、やんちゃゆえ編入で入ってきた人と、環境に苦しさを感じて学校を移ってきた人の二極に分かれているような感じでした。
クラスではそれぞれ仲の良い人を見つけ、不良も大人しい人も別に争うようなことも特別なかったように思います。ただ、今でも付き合いのある人はいないし、この人と特別仲がいい!という人も当時はいなかった。
1日4限(うろ覚え)の授業が終わると、ごくたまに放課後遊ぶことはあったものの、三々五々みな家路につくような学校生活でした。

その後、大学進学で広島に移ってきて早14年。この経緯を話すと、相手がちょっと怯んでしまったりすることもあるのですが、広島で多くの人やモノ、コトに出会って楽しくやってきた自分としては、進んできた道に引け目を感じることもなく、むしろ最初のままの高校だったら全然違う場所にいたかもという感じで、全く後悔はないのです。
ただ、多くの人が話す「高校の時こうだったよね」とか「高校の部活んときそれあった!」とかそういう話に入っていけない点を除いて。

先日、ひまつぶしに見ていたTiktokで、ある動画に心を惹かれました。
土佐兄弟というお笑いコンビの有輝という人の動画でした。

見たらわかると思うのですが、ごく一般的な高校のごく普通の日常、そのわずかな部分を切り取ったあるあるネタを、凄まじい量でアップしています。はじめはただただ面白くて見ていました。ですが、見続けているうちに違う感情が湧き上がってきました。

「今僕は、体験できなかった、ごく一般的な高校生の生活を追体験させてもらっている。」

隣のクラスから仲のいい奴が訪ねてくる、部活の先輩との距離感、クラス人数が大勢いる雰囲気、そしてクラス替えなど…。
挙げればキリがないけど、そのどれもが自分にとっては「なんとなくそうなのかも、でも実際体験したことはない」でした。でもそれゆえに新鮮で面白い。熱中して見まくり、気がついたら翌日仕事なのに大夜ふかしなんてことも。
結局数日のうちにすべての動画を見終わってしまいました。

追体験とはいえ、結局は他人のことで、ましてやあるあるネタなので僕自身の体験になるものではないです。でも、これらの動画を見ると、なにか未知のポジティブなものが僕の中に充足されていく感じがしました。

当時を思い出して「あったあった!」と懐かしい気持ちになるもよし、僕と同じような人も「へぇ~こんな感じなんだ」と知るもよし、そういう素敵なあるあるネタの紹介でした。

土佐兄弟有輝さん、YouTubeやInstagramにもネタをアップしてるみたいです。お時間あればぜひ。



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