見出し画像

日本人の知らない イタリアの地方料理:ダオスタ州

こんにちは!ともちきです。

突然ですが、イタリアン好きな日本人って多いですよね。

日本人がイタリアンと聞くとパスタやピザ、リゾットといったところが思い浮かぶでしょうか?

実は私たちが普段目にするようなイタリア料理はイタリアに伝わる伝統料理のほんの一角で、現地では味、作り方、好みなどが日本と違い、私たちの想像以上に奥深いものなんです。

私は、将来イタリアンのシェフなる身として、まだ日本人に浸透していないイタリア料理を日本に広め、イタリア料理の奥深さや魅力を発信していくことが私の使命だと感じ、だれでも手軽に見れるこのnoteで面白く、分かりやすく紹介したいなと思いました。

また、記事の内容は少し専門的になることもあると思いますが、調理師を目指す人もそうでない人もワクワクしながら見ていただければ嬉しいです。

早速ですが最初の企画として、地方のイタリア料理をイタリア20州に分けて1州ずつ紹介していきたいと思います。


今回の州

記念すべき1回目は、イタリア西北端にあり、ピエモンテ州の隣に位置する20州の中でもっとも小さな州ヴァッレ・ダオスタ州です。

環境

ダオスタ州は、州のほとんどが山岳地帯、峡谷地帯で形成されているいかつい州で、気温の変化が激しくなっています。

また、フランスとスイスと国境を接するためフランス語とイタリア語のバイリンガル地域であり、フランスの伝統がこの地域の伝統料理に反映されているのも特徴です。

しかし、部分的にはドイツの伝統が見られる地域(グレッソネイ地域)も存在します。

フランスとドイツの伝統が見られる州なんてどんな伝統料理があるのか気になりますね(^^♪

食文化

日本人はイタリアンと聞くとオリーブオイルを使うのをイメージするかもしれません。

実は、イタリア中南部ではオリーブの栽培が盛んでオリーブが料理のベースとなっているのですが、ダオスタ州の位置する北イタリアでは酪農が盛んであったために、バターが料理のベースとなっています。

そのため、ダオスタ州の伝統料理にはオリーブオイルは使われずバターとストゥルット(精製ラード)といった動物系の油脂が使われるのが特徴です。

なんだか、イタリアといったら「オリーブオイル!」というイメージが強すぎてピンとこないですよね(笑)

そして、ダオスタ州の冬は長く寒さが厳しい地域です。

そのため、保存の効く干し肉や肉の塩づけなどの食肉加工品やチーズといった保存がきくものあったかいワインにスパイスやレモン、砂糖を入れたヴィン・ブルレなどの体を温める料理があります。

どれも美味しそうです!(^^♪

また、ダオスタ州では昔は牛肉というのは年老いた役牛を食べる時くらいで牛肉を食べる習慣はなく、ウサギや鹿肉などのジビエがよく食べられていたそうです。

もちろん、この干し肉も羊や鹿の肉で作られていたそうで、モチェッタといいます。

でも私たちは、普段ジビエは食べる機会があまりないため、少し抵抗がありますね(笑)

さらに、パンは保存食として使われるためパンは一年に数回しか焼きません。そのため固くなったパンをカットするコパパンという専用の道具でカットしスープやパンに浸して食べられます

伝統料理

ここまでは、ダオスタ州でどういったものが食べられていたか環境を踏まえながらざっくりと説明をしましたがここからはもう少し具体的に掘り下げていきたいと思います。

Fonduta(フォンデュータ)

これはみなさんも知っているであろういわゆるチーズフォンデュのこと。もともとは固くなったパンを食べるために生まれた料理で、北イタリア全般で親しまれています。

ダオスタ州では秋から冬にかけてよく食べられているそうです。

Carbonade(カルボナーデ)

鹿肉や牛肉を赤ワインで煮込んだものでダオスタ州の定番料理。ポレンタ(コーンミールを粥状に煮たもの)を付け合わせにするのが一般的。

現地では切れ端の肉を使うことが基本でワインに肉を漬け込み、肉の血ごと煮込むのですが、この方法だと灰汁が出てしまうため灰汁を丁寧に取り除くことがカルボナーデを作る際のポイントです。

Zuppe(ズッパ)

イタリア語でスープという意味でアーモンドを使ったものやキャベツ、パン、チーズを使ったものなど地方の特産品によって様々なバリエーションがあります。

Tegole(テーゴレ)

砕いたヘーゼルナッツとアーモンド、小麦粉、砂糖、卵白でつくるダオスタ州独特の瓦型のビスケット。

画像は用意できませんでしたが、ぜひ調べてみてください!

おそらく見たことのあるものだと思います(^^♪

Montebianco(モンテビアンコ)

イタリア版モンブランのことで日本の凝ったモンブランとは違い、マロンクリームにホイップをかけたものととてもシンプルなもの。

モンブランの発祥地は諸説ありますが、このあたり(フランスも含む)だといわれています。

Torta di riso(トルタ ディ リーソ)

米を使ったタルト。ダオスタ州はドルチェの種類はないがタルトがよく食べられる。

実は、米はダオスタ州の特産物ではないのですが隣のピエモンテ州のノヴァーラやヴェルチェッリは米の産地であるためこういった米料理も多いそうです。

こちらも、画像は用意できませんでしたが、興味があったらぜひ調べてみてください!

まとめ

どうでしたか?

おそらく、「イタリアでもオリーブオイル使わないんだ!」や「この料理作ってみたい!」などといろんな発見があったのではないでしょうか?

もし、この記事を通して新たな気づきや知識が生まれたなら私は幸いです。

そして、もっとこうした方が見やすいなどの意見や質問等々をどんどんコメントください!

お待ちしております(^^♪

また今後は、この紹介した伝統料理のレシピも公開していきたいと考えていますので楽しみにしてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?