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Tokina AF 28-210mm f3.5-5.6

Cosina AF 28-210mmのクローンと言われているこのレンズ。いったいどっちのメーカーが作ったのか不明ですね。。


高倍率ズーム競争

高倍率ズームのパイオニア「タムロン」そこに対抗する老舗Tokina。そして様々なサードパーティーのレンズ製造会社がここぞとばかりに高倍率で画質の良いズームレンズを作っていきました。

やがてそこにマクロ機構や接近撮影の性能を重視するようになったメーカーたちはマクロの撮影距離を売りに展開。

その後AFレンズの高速化、低価格化など維持を見せつける高倍率ズームの歴史が誕生していきました。

今回はその中でも比較的マイナーな部類のTokina AF zoom 28-210mm f3.5-5.6について解説したいと思います。

高倍率ズーム

一般的には3倍以上の倍率を誇るズームレンズのことを指すのでしょう。28-210mmというのは比較的広角として扱われる28mmから後ろは200mmまでの望遠をカバーし「とりあえずこの1本があればなんとかカバーできる距離」というものでした。

後にこれが18mm、300mmと変化していき画質の向上なども図られるなどの競争が激しくなります。

トキナー製の今回のレンズはいたって普通の廉価バージョンレンズ。

とくにこれといった特徴がないため価格も現在は非常に安価。500円程度でも余裕で手に入るいわゆる青箱の肥やし。

スペック焦点距離:28-210mm

開放F値:f3.5-5.6
最短撮影距離:1.9m
ズーム方式:直進
絞り:8枚絞り
重さ:約360g
備考:AF。外装はプラ。フィルター径72mm。当レンズはマウントはNikon F。もちろんAi。
以下ネット情報のため正誤確認が取れていない情報
レンズ構成:12群14枚
フード:SH723
製造:コシナから技術提供(OEM)でTokina名で1998年発売

作例

高倍率ズームは基本的に画質がお粗末と言われますが、、ん-結論言えば確かにお粗末とはいえるかもしれませんが極端ではないです。お世辞にもボケや四隅、全体的なコントラストも弱くほわほわと何となく写るイメージが強いですが、これを逆手に取ればすこしは面白いのかもしれません。

画像はNikon D700に現像をRawTherapeeで自分がかなり振り切ったこってり加工をしたものです。

50mm点。悪くはないのかな。歪曲はすごい。そして50mmでも四隅がケラれてるのかってレベル。
広角。絞ればわりかし普通。
この写真はD70。700じゃないよ、70。
逆光。フレアというかお前それ光軸大丈夫か?それともあれかコーティングスポット?

使用所感

AFレンズなので無理やりMFにするとトルクがやはり微妙ではあるもののそもそもそこまでAFが遅くない。というのもあまりトルクがないのかスーっと動くイメージでジコジコ変な音がするわけでもないし鈍い音がするわけでもない。って感じてると意外と悪くないのかなって思います。とにかく荷物を軽くしてとにかく軽装備で向かうならありです。プラなので頑丈さや質感はあれですが、剛性を気にしない人であれば使えるレンズだと思います。

ただやはり最短撮影距離1.9mというのは少し遠め。初代TAMRON高倍率ズームも2m前後でしたのでそれとあまり変わらない。ただタムロンよりかは画質は良いような気もします。ある種タムロンレンズの初期のものは挑戦的過ぎる感じがして画質が結構今の目で見てはお粗末、、昔から見てもかもしれません。

逆光も写真のように極端にすればゴーストが出ますが、さほどは出ない印象。どちらかと言えば気になるのはフレアです。すぐにコントラストが落ちてしまいます。絞ると一気に「それなり」のコントラストとシャープさを出してくるので何から何までダメということはありません。

雑学

これは果たしてコシナ製造なのか、トキナー製造なのか全く情報は出てきません。ですが光学だけは全く同じで素性はすべて同じというのがわかっています。定価は44000円と言う情報がネット上には出ていますが真偽は定かではありません。ネット上ではこちらのレンズはEMZ282AFと呼ばれておりおそらくこれがトキナーでの正式名称なのでしょう。

後にこれがEMZ282AFⅡとなりさらに小型化とマクロ域の追加がされますがF値4.2-6.5と暗くなっています。

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