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樋口 泰行 氏の『僕が「プロ経営者」になれた理由』を先日読み終えた。

日本にある外資系企業のトップに求められる気質として両面性が必要であることが非常に興味をそそられた。外資系企業にある合理的な判断や行動を求めれる反面、日本の顧客に対しての愚直なまでの浪花節が必要である。その両面を持たないといけない。彼は運良く、パナソニックでの研究職での日本のお客様との対応、また出自が関西であることも浪花節を持っていることに関係していると思われる。パナソニックの中で英語を磨いていく中で、彼はハーバード大学大学院で学ぶ機会を得てMBAを取得し帰国後に悩んだ末に転職。ボストンコンサルティングに転職をする。その中で外資系の合理的な考え方も得ることになった。

私の仕事の師匠の一人も仕事においては浪花節こそ必要なことであると説いてくれた。彼は外資系通信の会社で本部長をしていた人である。私も今、仕事での悩みはこれまでにも変わらないが、日本のお客様が求める品質と我々の製品としての品質の差分にある。これまで多くの外資系企業が日本で悩まされてきた問題でもある。

製品がこれまでのようにパッケージ化されていた時代には求められた品質かもしれないが、今、少し変わりつつあるのではないかと思ってもいる。電気、ガス、水道といったライフラインが当たり前になってきたのは100年も経っていない。それまでに様々な改善などを行って安定した供給が出来ている認識だ。通信インフラ特にインターネットや携帯電話に限れば、まだその歴史は浅いと思う。警察や消防などにおける緊急的な通信を覗いて、ある程度安定していればいいのではないかと思っている。

ひとつに私の幼少時代にはまだインターネットが家庭に普及しておらず、テレビや本で育ったからであろう。幼少時期から携帯電話や携帯ゲーム機で通信をしていると大人になった時にどういうことになるのかはこれからの話になっていくと思う。小さい頃に電波が届かないところにキャンプなどをしにいくことでデジタルデトックス出来るかもしれない。

また各家庭にビデオデッキが無かった我々の時代では、テレビで作品を見逃すと次に見れる機会が中々生まれなかった。今は、アマゾンプライムやNetflixなど動画配信のサービスがある。時代と共に価値観などは変わりつつあるが、生きていく上で「浪花節」を忘れてはいけないと思いつつも、自分の身勝手さを感じているのも事実である。

そんなことを考えつつ3連休が始まっていく。

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