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ロミオとジュリエット

DETACCHI農場のオーナー、デタッキ氏の自宅は博物館の様相。外観も素晴らしいけど、部屋の中の美術品、普段使いの家具や食器にさえ中世の雰囲気を感じる。
デタッキ氏は70歳を過ぎてダイビングが趣味。食べ物への探求は、希少品種の種を作り守ることから、レシピを考えて調理することまで全般。陽気で気さくだから、おじさんという呼び方がマッチしている。
自宅に招いていただいた食事中、僕が翌日ヴェローナ(写真)へ出かけることを知ったおじさんが、こんな話をしてくれた。

ヴェローナは、ロミオとジュリエットで描かれた街としても有名だけど、実はシェイクスピアの戯曲の原作者ダ・ポルトは、おじさんの住むこの邸宅の主人だったそうだ。デタッキファミリーの邸宅と広大な農地は、ダ・ポルトファミリーから譲り受けたらしい。実はダ・ポルトも別の人から継いでいるそうだ。
食事の手を留め、改めて室内を眺め500年を超える歴史に圧倒される想いだった。
ホテルに戻って原作にまつわる話をググってみると、さすがに高明な作品なだけに色々出てくる。ダ・ポルトについては「ヴィチェンツァの文人」と称され、作品は彼の自伝という説もある。ロミオがジュリエットに出会った場面、原作での仮面舞踏会の様子も紹介されていた。
そういえば、リビングに掛かる女性の肖像画についておじさんが説明してくれていた。絵のなかの女性が手にしているマスク(仮面)を指し「このマスクは口に加えるようになっていて、舞踏会では女性はマスクをしたら話すことができないんだ」と。
Amazon prime videoでチェックしないと。オリビア・ハッセー版から見るかディカプリオ版から見るか。

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