見出し画像

ふみサロ9月課題『早く絶版になってほしい♯駄言辞典』を読んで


6月からエッセイ塾、ふみサロに参加しています

毎月課題本から得たインスピレーションをもとに800字程度のエッセイを書き、参加者同士で講評する。SNSで発信するまでが課題。
8月から、SNSに投稿してから合評会となりました。

以下がエッセイ


「駄言対策」



 結婚して名字が変わった時に、あぁこれでやっと楽になるなとホッとしたのを覚えている。

 旧姓は難しい漢字ではないが、正しく読んでもらったことがなく、必ず「いえ、◯◯です。」と言い直さなければいけなかった。すると、次に必ずと言っていいほど聞かれるのが「珍しい名字ですね。お父さんはどこの出身?」母の名字であることを伝えると、「お母さんの出身は?」この名字にそんなに興味があるのか?と思いながらも答え、沖縄の近くの離島なので、また「どこにあるの?」「どうやって行くの?」「じゃーお父さんはどこの出身?」さらに、たちの悪い人には「二人はどこで出会ったの?」名字ひとつで我が家のいろいろを聞かれて困った。当時は、年上に対していい加減に答えてはいけないとバカ真面目に答えてしまっていた。そんなに親しくない人に両親の個人的なことを説明する必要があるの?正直、いつも面倒だなと感じていた。

 そういえば、聞かれる度に嫌な気分になっていたのに、さらりと切り返せるような対策を立てていなかったことに今更ながら気がついた。

 どう答えたら面白かっただろう?
それ以上触れるのは面倒くさくなりそうだと、相手に感じてもらえるような気の効いた返しはないだろうか?



「お父さんの出身はどこ?」
私の父は、"祖礼上市喜久菜村" 出身です。

"ソレイジョウ市キクナ村"

"それ以上、聞くな"

念のため、母の出身地も考えておこう。
"井伊香原市岐津化村"

"イイカゲン市キヅケ村"

"いいかげん、気づけ"

好奇心旺盛な大人に伝わるだろうか?
10代、20代の頃、こんな風に答えられたら面白かったかもしれない。笑って名字の話題を終わらせられるだろうか?

もう旧姓を名乗ることはないから、聞いた人がどんな反応するか、試すことができないのは残念だ。

ようやく近頃、家族には様々な形があると言われるようになってきたところで、ひとつ提案。結婚するとき、新しい名字を作ることができるというのは面白いと思いませんか?

             おわり



絶版になってほしくて、出版って面白いな、絶対自分では選ばない本だなと思いつつ、面白半分で読み始めました。
最初は、そうそう、こういうことあるよな。
へぇー、こんなひどいことを言う人がいるのか!
会社ってこんな感じなのか。
知らない世界を見ているようで、ちょっと面白かったけど、だんだん疲れてしまいました。

言われて嫌だった思い出ばかりだと、書いていても気分が悪いままだし、駄言に明るくどのように立ち向かうか、クスッと笑えるにはどうしたら良いか考えてみました。


今月の課題本

早く絶版になってほしい #駄言辞典 https://amzn.asia/d/blC2IpU


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?