見出し画像

水草展・元絶滅種キイロネクイハムシ


18日まで開催の筑波実験植物園・水草展2024には、キイロネクイハムシの標本も展示されている。
今回展示された水生昆虫の中でも目玉と言っても良いほどの種だ。

キイロネクイハムシ標本


本種は1962年に福岡県で確認されて以降一切見つかる事がなく、日本から絶滅したと考えられていた。

しかし2022年に琵琶湖にて再発見された論文が発表され、めでたく「元・絶滅種」となった昆虫だ。
約70年もの間発見されなかった本種が再発見されたニュースが報じられたその当時の衝撃は、本当に凄まじいものだった事をよく覚えている。

そのため、本展の目玉の一つでもある本種の標本を見るために遠路遥々来園する者も非常に多いらしい。

キイロネクイハムシ展示解説パネル


本展ではキイロネクイハムシのみならず、多種多様なネクイハムシ類が展示されている。
ここまでマニアックな展示を行う場所はほとんど無いのではないだろうか。

ジュンサイハムシの展示
ジュンサイハムシ
交尾するジュンサイハムシ
ジュンサイハムシの食痕、糞、卵塊



イネネクイハムシ
イネネクイハムシ
イネネクイハムシの展示


ガガブタネクイハムシの展示
ガガブタネクイハムシ
ガガブタネクイハムシ


さらに(個人的な)極め付けは水草の大害虫、マダラミズメイガ幼虫の展示。
水に浮く葉を食べるために水生となった特異な蛾で、ミノムシのように葉を身に纏う。

かつて桶一面に繁茂したアオウキクサを数日で壊滅させられた自分としては、「水草展とはいえここまでやってくれるか」「ここまでマニアックに突き詰めるのか」と感心してしまった。

マダラミズメイガの巣
マダラミズメイガの巣



マダラミズメイガによる食害を受けた際の記事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?