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トウキョウサンショウウオ飼育環境


かつて野外で採取したミズムシや水草(枯れ草)に紛れて我が家に来てしまったトウキョウサンショウウオ。

シェルターはブルガリアヨーグルトのプラ容器を使っている。

以前はザリガニ等の隠れ家として売られていた陶製のアクアリウムシェルターを使用していたが、湿度を保ちつつ中途半端に陸上に出ているためにカビが発生する事が少なからずあった。
何か良いものはないか…と探したところ、すぐ側にこのプラ容器があったので採用した。
上記画像でもケース外に予備のブルガリアが見える。

今のところカビは全く生えず、風通しも程々に遮られるので両生類のシェルターとして悪くないかもしれない。


餌を貰えると思って
シェルターから這い出てきた様子

床材は大粒の赤玉土を使用。
陸地の崩壊防止として鉢底ネットで作った枠は、水通しが良いようだ。
鉢底ネットを「への字」に曲げて枠内に差し込みスロープを設置したり、これより半分の高さにした枠を設置すれば階段状の陸地を作れそうなので機会があれば試したい。
ネットの切断面等は鋭くなっている場合があるので、予め滑らかに処理する事を推奨。

両生類は皮膚から水分を吸収する特性上、狭い面積で飼育すると水に溶けた糞尿の成分による中毒症状が発生しやすい。
この容器では水量を多くして水通しの良い大粒の赤玉土を使用する事でそれを対策している。
特に半月以上家に帰らない時などはさらに水量を増やして糞尿の濃度を薄め、バクテリアによる無毒化までの時間を稼いでいる。

以前は他にも糞や残り餌対策としてそれらを即座に処理してくれるサカマキガイやタニシを水中に同居させていたが…貝類は死亡すると急速に腐敗するため水質が悪化しやすく、貝類由来の寄生虫や菌類がいるかもしれないので、こちらは全くオススメできない。
プラナリア等も侵入するだろう。
というか実際にしてしまったので、対策としてドジョウも入れるハメになった。

さらにヘビの口腔内に寄生する吸虫は中間宿主としてサカマキガイに寄生。その後成長してサカマキガイから離れ、オタマジャクシ等の両生類に経皮感染を行う。
そしてその両生類がヘビに捕食される事で最終的な寄生を完了する…という生活環を持つ。

こうした懸念点もあり、重ねて言うがサンショウウオと貝類の同居は全くオススメできない。




・参考文献

日本国内のヘビ類の口腔に寄生する 吸虫
Ochetosoma kansense(Plagiorchiida: Ochetosomatidae)
巖城 隆, 佐田 直也, 長谷川 英男, 松尾 加代子, 中野 隆文, 古島 拓哉

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