見出し画像

ブルボ


イベントでフォロワーに会った際、ブルーボトルコーヒーに立ち寄った。

手慣れてる感じで注文をして、フォロワーからも「トモロウさんこういう所に行き慣れてるんですね」と言われたが、正直言って何も分からんままに注文した。
こういう、いらんハッタリだけが積み重なっていく。

来店は初めてだし、意識高い系ユーザーを嘲笑うネットミームとしてくらいでしかこの店を知らなかった。
でも一回行ってみたかったんだ。

ネットミームのやつ




普段ほとんどデカフェしか嗜まないくせに、珈琲の事をよく分かっていないくせに、「珈琲の味を楽しむなら、エスプレッソっショ❗️😁」という安直な気持ちでそれを注文したら、ペットボトルキャップ数杯分のバリ少ない珈琲が出てきて驚きのあまりひっくり返りそうになった。

コンマ数秒おいて、「そういえばエスプレッソってこれだわ」と思ったけど、平静を装いつつ、共に供された炭酸水の意味もハッキリとは分からないままに飲み終えてしまった。
チェイサーとして飲んだけど、これで合っているのかどうかを未だに把握していない。




前述のネットミームは「よくもこれだけ短い文にここまでの語りを詰め込めるな」と感心してしまうが、これは安易な嘲笑ではなく素直な尊敬、畏敬に近い感情だと思う。
自分は西海岸の景色を知らないので、嘲笑なんて絶対できないし、そこに加担する方が『おもんな』に見える。

まとめサイトで全てを知った気になれるような勘違いを起こす事ができた時代に広まった「ブルーボトル=このツイート」といったイメージによって氏はその後も嘲笑・冷笑のコメントを貰い続けているが、意識に芯が通っているのでネット民の生半可(というよりちょっと下手寄り)な冷笑では擦り傷にもなっていない。
新たなエピソードの呼び水になっただけだ。

これがMacから投稿されたものという部分も、その筋金の強度を補強しているように見える。

冷笑が一周回って『おもんな』になったこの時代、本当の勝者となるのは「西海岸で飲んだ味」を知る者なのかもしれない。
少なくとも、人生を正面から楽しめるのはこっちだろう。
モニターから覗く世界のみでは西海岸の味を知る事もできないし、その価値を感じる視点も育たない。



そして氏は臆する事なく、未だに投稿を削除していない。

威風堂々とはこの事だ。
皮肉など一切無く、素直に尊敬する。
本当に『芯』があるのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?