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セアカオサムシ羽化観察記録


2023/05/21の羽化を以って、世界初と思われるセアカオサムシ
Carabus tuberculosus の人工繁殖が成功した。

備忘録を兼ねて以下に時系列順の蛹化及び羽化記録を掲載する。

2023/05/12
人工蛹室内の前蛹


2023/05/13
12:49
蛹化開始
13:07
蛹化完了。


17:48
蛹化直後と比べて腹部が縮小している


2023/05/14
16:36
2023/05/17
20:58
複眼全体が褐色に色づく
2023/05/18
23:26
複眼が黒くなる
2023/05/20
12:49
複眼がさらに黒くなり
跗節及び大顎先端も色づく
21:21
脚部関節が墨色になり、大顎の色も濃くなる
2023/05/21
9:42
脚部全体が墨色になる


12:02 2秒おきに後脚先端を2度痙攣させる動きが始まる。

12:04 蛹内部で腹部先端が動いている様子が見える。人が呼吸を行う際の腹部の膨張と収縮運動に近い。


12:51 後脚及び腹部先端が絶え間なく動き始める。


13:40

13:48 体をくねらせ、脚全体をまとめて動かす行動を確認。
11:28
15:07
腹部先端、脚部全体の色が濃くなる。
縮められた脚がほんの少しだけ解かれている。
17:05
脚全体がさらに広がる
17:56
18:16
蛹が大きく動き、羽化が始まる。


18:23
後脚を交差させる。
背面の脱皮殻はすでに脱げ始めていた。
18:27
腹面の殻を脱ぎ始める。
18:29
前脚、中脚の脱皮が完了する。


18:16
腹部先端も脱ぎ終える


18:32
ここから19:17まで脚先を
小刻みに動かす以外の動きを行わなくなる
19:17
仰向け状態から起き上がる


19:20
19:24



19:25
19:56
19:57
少しずつ金属光沢が発色してくる
21:11
この後仰向けとなり、しばらく動きが止まる


23:37
仰向け状態のまま色が変わり続けるため
やむなく人為的に体を起こす
23:39
2023/05/22
1:51
ようやく見慣れた体色へと変化した
2023/05/22
11:45
ほぼ完全に
野外で観察できる体色となる




今回の羽化では幅広の人工蛹室を使用したためか、仰向けになったまま起き上がるのに難儀した様子が何度か見られた。
それ故に仰向け状態が長く続き、鞘翅中央が少しだけ窪んでしまった。
これは足掛かりとなるシェルターを設置する事で対策できるものと思われる。

また、蛹背面には脱皮時に漏出した体液を栄養に増殖したと思わしきカビが見られたが、羽化に支障をきたす様子は見られなかった。
以前にナガヒョウタンゴミムシの飼育繁殖を行った際も似たようなカビが見られたが、同じく羽化への支障はなかった。

ナガヒョウタンゴミムシ蛹
ナガヒョウタンゴミムシ
テネラル個体

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