デカすぎのおげじ



在住市内でかなり大きなオオゲジを発見した。
一応、閲覧注意という事で、冒頭は多めに改行をしておく。
































オオゲジ

オオゲジはその名の通り、かなり大型のゲジ。
脚を広げた体長は手のひらを優に超え、胴体は自分の小指ほどの太さがあった。
気温が低かったためか、その動きは緩慢。
頭部付近の胴体を軽く人差し指で抑えつつ、親指と中指で胴体を脚の付け根ごと優しく摘むことで捕獲できた。
ゲジ類は簡単に脚を自切してしまうが、オオゲジに関してはこれらの動作をフェザータッチで行えば無傷で捕獲できる。
むしろオオゲジよりも普段人家でよく見られるようなゲジの方が素早く、捕獲し難い印象だ。

しかしどちらにせよ、何らかの網や容器に追い込む方が安全に捕獲できる事は言うまでもない。

別日撮影の他個体




腕を登ろうとするオオゲジ

ペットボトルキャップと比較するとこれほどの差がある。
オオゲジとの遭遇回数が多いとは言えない自分はこの個体がかなり大きく見えるが、南方のオオゲジはさらに大型化すると聞く。

オオゲジは草木等にぶら下がるようにして脱皮を行う。
そのため、飼育容器においては安全に脱皮するための高さが必要となる話が有名だ。カマキリやバッタを幼虫から飼育したことのある者ならイメージしやすいかもしれない。

その際は脚を伸ばした体長の倍以上の高さが必要と聞くが、何らかの手段でコンパクト化ができそうでもある。しかし、生体のQOLを考えるとケースが広いに越した事はない。
そもそも立体行動が基本の種類であるため、60cm水槽等でレイアウトにこだわった飼育を行う方が面白そうだ。
今回は撮影後に逃したが、このポイントでは何度も見かけているのでいつか本気で飼育したくなってから再会したい。


数年前までは自分の中でオオゲジという生物が幻の存在だったが、様々なゴミムシを探している内に様々な環境で出会うようになった。
初めに出会ったのはヒョウタンゴミムシが生息していた防風林沿いの砂浜で、ヒョウタンゴミムシとオオゲジは共に良好な環境でなければほとんど見かけない。

ヒョウタンゴミムシ


在住市内で出会うようになったのもここ最近で、これもゴミムシ探しの副産物だ。しかしオオゲジがいると湿地性ゴミムシの数は少ないというケースが多い。
オオゲジは自然度の高い環境を好むが、どちらかと言えば森林寄りな場所に棲むので、オオゲジを追いかけていると自然と湿地性ゴミムシが好む環境から外れてしまうのかもしれない。
勿論、里山環境では同所で見られる事もあるが、どちらも多く見られるという事は一度も無かった。

また、県外のいくつかの地域では『住宅街に囲まれた100m四方の面積の森』といった環境で見られた。
国土地理院の地図によると宅地化される以前(数十年前)は広大な森だったようなので、残された自然で細々と世代を繋いでいたのだと考えられる。

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