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自宅におけるオサムシ、ゴミムシ類の越冬


2020/11/01に撮影した画像がカメラロールのオススメ欄に上がっていた。

これはかつてオオルリオサムシとオオキベリアオゴミムシを飼育繁殖した年に、そのCB個体達を1つのケースにてまとめて越冬させようとした際のものだったと記憶している。

オオルリオサムシと
オオキベリアオゴミムシ

3年前は今よりも遥かにそれらの種類に対する飼育スキルが低かったが、1匹も亡くなる事なく春を迎えた。

オサムシやゴミムシの類は土中に部屋を作ってその中で越冬するものが多いが、飼育下においては部屋を作らずとも越冬が可能。
上記画像のように湿らせた腐葉土やピートモスを敷き詰めた飼育容器を凍結しない程度の低温環境に放置するだけでも無事に冬を越せる個体が多い。

また、同画像にはダンゴムシが写っているが、これは腐葉土を用いた通常飼育の際に同居させているものをそのまま共に越冬させている。
ダンゴムシを同居させる飼育法やそのメリットに関しては、後半の関連記事を参照にしていただきたい。

湿らせたピートモス内で越冬する
ツシマカブリモドキ
ツシマカブリモドキ
床材から掘り出したツシマカブリモドキ

落ち葉や石などのシェルターを置いたり埋め込んだりする事で落ち着く場所を作りやすくなる。
基本的には落ち葉よりも重さのあるシェルターの方が潜る際の起点になりやすいために好まれる。なるべくはこちらの方を増やした方が良い。

どの種類も腐葉土の水分量が多すぎる場所に留まる事を好まず、床材は手で強く握っても水が滴らない程度が適切。

この管理法では凍結と乾燥が大敵であるため、月に一度は様子を見て、必要ならば霧吹きを行う。


室内でも凍結してしまうような環境では、発泡スチロールやダンボール等に入れて管理する事が望ましい。
ダンボールを使用する際は一つだけでは心許ないため、サイズの違う物を用いて多重に梱包する。

飼育容器側面や底面を低温の外気に直接触れさせないように、飼育容器の周りに新聞紙等を詰めると凍結リスクを軽減できる。

この管理法で越冬に成功したオサムシ、ゴミムシ類は

・アオヘリアオゴミムシ
・オオキベリアオゴミムシ
・スジアオゴミムシ
・オオサカアオゴミムシ
・スナハラゴミムシ
・オオスナハラゴミムシ
・ミイデラゴミムシ
・セアカヒラタゴミムシ
・キアシヌレチゴミムシ
・トックリゴミムシ
・マイマイカブリ各亜種
・オオルリオサムシ
・セアカオサムシ
・ツシマカブリモドキ
・クロナガオサムシ
・アカガネオサムシ
・アオオサムシ
・ツクバクロオサムシ

等。

ヒョウタンゴミムシ類も同様の方法で越冬が可能かもしれないが、単純に湿らせた土を用いる以上のメリットは存在しないかもしれない。


飢餓を防ぐために冒頭の画像では昆虫ゼリーを設置しているが、11月後半頃からは全く食べなくなるため折を見て取り除く。



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