東北魂は永遠に

大地震に大津波、原子力発電所の爆発と未曾有の災害となった東日本大震災から10年が経ちました。3月11日。被災地はもちろん、日本中で、そして世界で追悼の祈りが捧げられました。

あの時、被災された方を支えようと多くのボランティアが現地を訪ねました。なかには著名人の方もいらっしゃいました。お笑いコンビ、サンドウィッチマンのお二人の姿もありました。サンドウィッチマンは、あの日気仙沼港の市場で取材をしていました。スタッフの誘導で安波山へ避難し、これまで自分たちがいたところが津波に飲み込まれ、炎に包まれるのを見つめていたそうです。直後に「東北魂」と名付けた義援金プロジェクトを立ち上げ、チャリティライブやチャリティグッズの収益、賛同した方たちからの募金を毎年、宮城県を中心とした東北地方へ寄付しています。決して押しつけがましくなく、大袈裟でもなく、気負いなく活動を続けているところにお二人の人柄が表れている気がします。

先日、サンドウィッチマンが福島第一原子力発電所を訪れる番組を見ました。防護服を着て全面マスクを着けて格納容器の下まで潜入。線量計のアラームが鳴ると退避するという過酷な現場での収録に芸能人の人がここまですることに驚きました。でも、ニュースキャスターの人や学者の人が入ってレポートするよりも、現在の現場の状況や廃炉作業を身近に感じることができました。自分たちの故郷の復興に役立ちたいと地元の若者が廃炉作業に携わる姿は頼もしく感じました。深刻になりがちな話題に時折クスッと笑えるシーンもあり、サンドウィッチマンが今、この時期に福島第一原発の廃炉作業を伝えることに意味があるのだと思うとともに、この仕事を引き受けたお二人に改めて敬意を抱きました。

ブログに伊達さんは「たった10年が経っただけ。あいつらまだ震災のこと言ってるって言われても続けないと」と富澤さんは「10年経っただけで、また明日が始まります。これからも変わらず東北を気にして頂けたら嬉しいです」と綴られました。あの日を忘れず、これから増えてくるあの日を知らない世代に震災の教訓を伝えていくことがこの先の私たちの役目だと思います。


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