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デザインフィロソフィーとは-Safie Design Philosophy-

セーフィーの長谷山(はせやま)です。
今回はセーフィーのデザインフィロソフィーのご紹介です。

デザインフィロソフィーとは

デザインフィロソフィー(philosophy)は「共通して持つべき意識・価値観・考え方」です。
私達が作成したデザインフィロソフィーはセーフィーのビジョンである「映像から未来をつくる」というビジョンを達成するため、全社員が実践すべき意識・価値観・考え方を明確にしたものです。
セーフィーデザインセンターでは、このフィロソフィーに基づいてデザインをしています。


3つのデザインフィロソフィー

セーフィーのデザインフィロソフィーは3つです。

フィロソフィ見出し

1.行動から体験を設計する
2.目的・目標・ゴールを明確にする
3.体験を計り、結果を正しく記録する
1から3を実行し、1へ戻って結果を次に活かし、積み上げていきます。

フィロソフィ2


フィロソフィー1.行動から体験を設計する

フィロソフィ1

サービスを利用するお客様の行動を見聞きし、どのようにサービスが使われるかを練りあげ、デザインの設計を行います。
断片的な行動ではなく、一連の行動から体験を設定します。

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NGパターンは「要望通りに設計」した例です。
OKパターンは「業務課題を解決するための体験を設計」しています。

要件通りに作っても、課題解決に役立たなければお客様の業務課題の解決にはなりません。
お客様の課題はなにか、どうすれば改善・解決ができるのか。
私達は課題を深く理解し、デザインを行います。

フィロソフィー2.目的・目標・ゴールを明確にする

フィロソフィ2

デザインの目的を明確にし、定量、定性的な目標と、達成までの期間を設けて実行します。

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「どんな課題を解決するのか」「どうしたら解決したと言えるのか」を考え抜き、誰が見ても分かる定量、定性的なゴールを設定します。
ゴールまでに必要な期間を定めてから実行することで、「計画通りに進んでいるのか、かかっているコストは適正か」などを確認することができます。
また、目標を明確にすることで、施策のインパクトを考慮して業務の優先度がつけやすくなります。

フィロソフィー3.体験を計り、結果を正しく記録する

フィロソフィ3

実施後の効果・成果を測定し、結果を次につなげるために正しく記録します
記録した結果を次のアクションに正しく活用します。

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施策をやりっぱなしにはせず、短期的、中長期的に状態を記録し、次のアクションへ繋げます。
そして1の「行動から体験を設計」へ戻り、経験を次に活かし、積み上げていきます。

フィロソフィ2

③から①に戻る!

なぜデザインフィロソフィーが必要か

なぜフィロソフィ

長いデザイナー/ディレクター経験から、デザインに関わるメンバー、関係者が多いほど、様々な意見が飛び交い、良いものをつくろうと修正するたびに逆に品質は落ちていき、スケジュールは伸びていく、そんな現場をいくつも経験してきました。

困る事象

生産性を低下させず、ベストな状態のサービスをすばやくお客様に使っていただくためにはどうしたら良いか。
フローの見直し、個々のスキルの向上、仕組み化など様々なアプローチがありますが、まずは「対応すべき課題の共有」と、「目的・目標(ゴール)の設定・共有」、さらに最速で有効な次のアクションを行うための「結果の振り返り」が重要なのではと考えました。
もっと詰め込みたいことは山程あるけれど、色々と数を増やしても覚えられないし形骸化しそうなのでもっとも重要な3つに絞り、言葉を短くまとめたものがセーフィーのフィロソフィーです。

フィロソフィーの3つを実行するメリットを説明すると、こんな感じです。

1.まずは調査し、利用者の行動から課題を明確にし設計をする。
これにより、やるべきかやらないべきかの議論や、個人の妄想で推理しあう時間を削減し、ファクトと課題を明確にした上で意義のある議論が可能になります。

2.利用者の課題がどうなったら解決するのかを明確にする。
これにより、途中「あれもこれもやろう」などの追加オーダーや修正を取り入れるか取り入れないかの判断ができます。やったほうがいいものも適切な優先度づけをし、決められた時間の中でやるかやらないかの判断が可能になります。また、「こうなると思ってたのに違う」などの対応後の期待値をコントロールをする役割もあります。

3.正しく計測し、結果が良かったのか悪かったのかを正しく認識し判断する。
これにより「作った」「やった」ではなく、1の利用者の課題を解決できたのか、成果が明確になります。2で想定していたゴールでは課題解決できなかった場合は次のアクションを行うため、1に戻ります。

この1から3は関係者が多くなり部署を跨いだりすると意識が「作業」になってしまって視野が狭くなり課題が解決しない方向へ向かっていたり、担当者が変わるとゴールの認識が違ったりしてしまうので、簡単なようで日々の業務で意識するのはなかなか難しいことだと思います。
なので、デザインフィロソフィとして掲げることで、「やらなければならないこと」として意識してもらえるようにしました。

デザインフィロソフィーでデザインの価値を正しく判断する

価値

何が良いデザインなのか。
セーフィーでは①のユーザーの課題が解決できるデザインが、良いデザインです。
良いデザインという言葉でひとくくりにしてしまうとちょっとニュアンスが違うかもしれませんが、例えばちょっとデザインの設計思想としてはイレギュラーだったり、一見不格好に見えるボタンを入れて、それによってユーザーが利用しやすくなった、ということがあればそれは良いデザインだと考えます。
そして②でゴールを定めているため、誰が見ても分かる結果で「良いデザイン」だと判断することができます。

note半分課題


デザインフィロソフィーはより良いデザインをつくるために必要

よりよいフィロソフィ

何度も修正を繰り返すと品質が下がり、作業量が増えるという話をしましたが、逆に品質をあげるためには最初から最後まで一貫したデザイン思想で一気に作り切ることが重要です。
そして早くユーザーに利用してもらい、ユーザーの行動からインプットを得て「改善」していく。このPDCAサイクルを早く回すため、「修正」ではなく「改善」に時間を使えることがより良いデザインを作る上でとても重要だと考えます。

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より良くしたいなら、「改善」に時間を使う

デザインフィロソフィーをつくって良かったこと

・やるべきことをすでに共通理解した上で話ができる
・課題や目的がずれた場合、軌道修正のための議論が可能
・デザインの良し悪しが分からないメンバーも「結果」でデザインの良し悪しを判断することができる
・より良くするために「改善」する時間を作ることができるようになってきた
・事業の目的を意識した課題認識とゴール設計ができるようになってきた

他にも多々あるのですが、運用をはじめたばかりなのでしばらく様子を見てまた記事を書きたいと思います。


一緒に作ったディレクターがデザインフィロソフィーを作成したときのことを記事にしてくれました!

セーフィーのデザインセンターに興味を持っていただけましたら、こちらの記事をご覧ください。

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よりシンプルに、より簡単に利用してもらうこと。
美意識を持ってサービスを創っていくこと。
これらを軸にデザインセンターでは事業全体に広く関わるデザインを行っていただける方からのご連絡をお待ちしています。

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