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組織デザイン論

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多角化経営における、事業促進のための組織デザイン論
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#デザイン

メルカリの組織デザインから学んだ、4つの示唆的ナレッジ(インタビュー後記)

先日、僕がインタビュアーを務め、メルカリCHRO木下達夫さんに「メルカリの組織デザインと人材育成」をテーマにお話を伺うトークイベントを開催しました。 以前noteでも書いた、現代企業が向き合わざるを得ない「事業多角化」と「人材多様性」という難題を乗り越える組織デザインを考えるにあたって、さまざまな学びを得られる時間となりました。 詳しい内容についてはぜひアーカイブ動画を視聴いただきたいのですが、この記事では僕自身の振り返りも兼ねて、木下さんへのインタビューで得られた組織デ

事業は増やせど組織は放置、人は多様でも事業は伸びず……現代企業が直面しがちな、厄介な難題について

21世紀の企業が成長・存続していく上で、最重要ファクターの一つである「組織デザイン」。一言でいえば「『分業』と『調整』を設計すること」とも表せるこの営みの可能性と奥深さについて、少し前に解説させていただきました。 ただ、率直に言うと、こんな疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません──「組織デザインなんて面倒なこと、本当にやる必要あるの?」。 外部環境は刻一刻と変化し、たった数ヶ月前の「常識」が「非常識」となることも珍しくありません。 「いくら緻密かつ巧妙に『組織デザイン

「組織デザイン」とはなにか?──21世紀の企業に不可欠な、「分業」と「調整」の設計術

組織崩壊、組織の成長痛、●●人の壁……スタートアップをはじめとする、急速な事業成長に挑む企業から、こうした言葉を耳にすることは珍しくなくなりました。 「事業成長=企業として順風満帆」というわけではないと認識している経営者やビジネスパーソンは、増えてきているのではないでしょうか。そして、こうした組織課題の解決策として、スタートアップなら例えば「1on1」や「カルチャー醸成」、そして「採用広報」などが広まっています。 しかし、組織課題の抜本的な解決策は、未だ十分には普及してい