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「15-39歳までの死因第1位=自殺」を変えたい

キャリア共育デザイナーの赤井友美です。

突然ですが、日本の15-39歳までの死因第1位は自殺です。40歳を超えるとこれが「がん」に変わるのですが、15-39歳という、本来であれば「国を支える未来の宝」である世代の死因第1位は自殺。

ちなみに国際比較をするともっとわかりやすくて

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15~34歳の若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国では
日本のみであり、その死亡率も他の国に比べて高いものとなっています。

(これらの情報は全て厚生労働省の自殺白書から。自殺白書!っていう衝撃的な白書ですが他の国でもあるのでしょうか・・・)

自殺までいかなくても、うつ病の発生は企業では問題視されていて、平成22年に厚生労働省で報告書がまとめられ、平成26年に労働安全衛生法が改正されて「50人以上の事業所には労働者の心理的な負担の程度を把握するため、医師、保健師等による検査(ストレスチェック)の実施」を事業者に義務付けました。

でも、日本において、50人以下の事業所って全体の 97.3%(従業者数では 61.8%)を占めます。(平成18年の総務省統計局の事業所・企業統計調査)
ということは、いずれかの組織に所属していたとしても60%の人は「心理的な負担の程度」を把握する仕組みからはこぼれ、もちろん、15-22歳くらいまでの高校生・大学生や専業主婦などに「心理的な負担の程度」を把握するシステムはないわけです。

学校の先生は、たくさんの生徒をマネジメントをするのに大変。
親は子育てをしながら、受験が・・・成績が・・・と相変わらず目の前に降ってくるボールを投げ返すので手一杯
子どもたちも部活や学校で手一杯。

スクールカウンセラーも産業医も仕組みはあるけれど、日本において「お医者さんは症状が出てから(意識できてから)かかる」し、「スクールカウンセラーに相談するっていうのは困ってから(顕在化して)相談する」わけなので、もう症状が起きてるということ。

元々和を尊ぶ国民性がある中だから、心に辛いことがあっても「いやいや自分はまだ大丈夫」「みんなと同じでいたい」って思いたいし、「人に迷惑をかけちゃいけない」「世の中にはもっと大変な人はたくさんいるんだよ」とか言われちゃうと辛いなんて言えなくなる。

自殺も、うつも、少子化(高齢化)も「辛い」って言えない声が結果として現れていることなのではないかな・・・と思っていて、一人一人が自分の違和感、違うなと思うことを言語化して共有できる(最終的にはそれらを受容・尊重できる)社会にすることが自殺を減らす唯一の道なのではないかな、と思うのです。

みなさんの子ども、職場の後輩、関わる人たちが、自分の違和感、違うなと思うことを言語化して共有できる場、作れていますか?

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