もう離さない 「嘘つき姫と盲目王子」 二次創作詩12
うかつだった
どうして、ボクは一緒に行かなかったんだ
今日は、
「お買い物だいぶ慣れた!」
と、頼もしく姫が言ってくれたので
「じゃあ、鶏ガラしばらくしていたいから……」
「まかせろー!」
ひとりきりで、街なかへ
市場とパン屋さんを回ってくるだけだ
心配もないだろう
よく言ったものだ
後悔先に立たず
夕刻を過ぎても、姫がまだ帰ってこない
寄り道とかかな?
のんきにボクは、そんなことを思って
だけれどもあまりに遅い
玄関だけカギをかけて
ボクは小走りになりながら、森を出た