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norra 的、庭で好きな樹種、使いやすい樹種 #0105

よく聞かれる質問の一つに、「何を植えたら良いかわからないから教えて!」というものがあります。

基本的には、自分がいいな!と思うものを植えるのが良いと思いますが、ワタクシはこんな樹種が好きだなーというものや、こんな樹種は使いやすいよ!というものを紹介してみたいと思います。

もちろん、みなさんそれぞれあると思いますので、ぜひ教えてね!


高木で好きな樹種はこれ!

まず樹木はざっくり高木、中・低木、グランドカバー系に分かれます。
庭を作るときは印象的な樹形の高木に、中低木を添えて、足元でバランスを取っていくのがかなりざっくりとした流れになります。

実はどのサイズもとても大事なんですな。上手くいかない場合は、これらがいい塩梅でバランスしていない、または大きくなったときのサイズ感を想定していない、というケースが多いように思います。
高木は個人だと入れるのが難しいので、高木になりそうな幼木を入れて上手くいかなかった!というパターンは多いように感じています。

実際、伐採仕事などで伺うお宅は、数十年前に高木になる木を植えすぎてジャングル!というパターンが多いように見受けられます。(こうならないよう、、↓)

さて、好きな高木でしたね(脱線が多い)

個人的に「お世話になっている」と言うと、アオダモ、ヤマボウシ、ジューンベリーなどの涼しげな感じの落葉樹ですね。あとはノムラモミジなんかも色合いとして入れることは多いけど、この辺りの庭に多いので、最近はあまり使わないかな、、。

好きな樹木で言うと、シャラは好きです。沙羅双樹の沙羅(=シャラ)ですね。
この木は幹が白めで上品な感じがあるし、葉も柔らか。そして夏に咲く白い花がとても良いです。別名ナツツバキとも言うように、椿に似た花が咲くのですが、高木に大きな白い花をつける様子は、夏(実際は梅雨時)を涼しく感じさせてくれます。

存在感もあって、好きな樹木!
シャラの花

花はなるべく春〜秋に途絶えないようにリレーして咲くように工夫することが多いのですが、夏場に咲く花はなかなか貴重でもあるのです。

あと、庭木では植えないですが、トチノキは好きですねーー。コペンハーゲンの街中で結構見るのですが、大ぶりな花と葉は存在感があってとても良い感じです。
どこか大きい施設をやる機会があったら、ぜひ使ってみたい樹種ではあります。

コペンハーゲンの街中にあるトチノキ

ちなみに、常緑樹だと東北の日本海側ではあまり樹種がないのですが、最近はアカマツが面白いなーと思っています。
あとは、広さのある庭だったら、ロシアンオリーブは使い勝手が良いですかね。ただし、めちゃくちゃデカくなるので要注意ではあります。

中低木で好きな樹種はこれ!

中低木は樹種も豊富で、実がなるものや花ものも多いので、選択肢がたくさんで嬉しいです。

その中でもこれは良いなーーと思うのは、ニシキギとコバノズイナですかねー。
ニシキギは、長野で働いていた頃、群馬の生産者さんから仕入れたのが初めてでしたが、2m弱の大型サイズのニシキギは本当に印象的でした。何が印象的かと言うと、やはり紅葉です。本当に真っ赤に染まるので、以来紅葉の木が少ないときはよく入れています。枝にも翼があって、なかなか面白い樹形です。

ニシキギはとにかく紅葉がスバラシイ!

あと、花ものだとコバノズイナはよく使います。ふさ状の白い花を咲かせるのが印象的です。性質も暑さ寒さに強く、紅葉も綺麗なので、周年で楽しめる樹木だと言えますね。

高木とは異なり、常緑の中低木は寒冷地でもある程度育つので、落葉樹に添える形でよく使用します。
お世話になっているのは、アオキやシャクナゲなどが多いですかな。

シャクナゲは貴重な花の咲く常緑樹

個人的にはアセビやビバーナムなどが好きかなー。アセビは山採れだと面白い樹形も多いので使いやすいのですが、なかなか山採れアセビは見つからないのが実情ですな。

グラウンドカバー、下草(草花系)はこれ!

グランドカバーなどの下草は本当にたくさん選べます。ホームセンターなどでも色々と選べるのですが、ワタクシは元々がガーデン系の草花をよく使っていたこともあって、洋風の草花を使うことが多いです。

その中でも、オータムロリポップ、エキナセアのフラダンサーあたりは、独特の枝ぶり、花の付きぶりで気に入っています。庭に入れると、なんとも不思議な雰囲気になってオススメですよ!
それぞれ、切り花にしても面白いし、何しろ宿根なのが良い!毎年の楽しみになっている苗ですね。

エキナセアパリダフラダンサー 動きがあって面白い
オータムロリポップとスティパエンジェルヘアー

あとはグラス系、スティパ各種やミューレンベルギアもとても気に入っています。グラス系は足元の「背景」になるので、全体的に水彩画的にまとめるには欠かせない存在と言えます。ミューレンベルギアは特にフワフワした感じが庭を柔らかくしてくれるので、組み合わせで使うと面白いです。
グラス系を入れるだけで庭は「それっぽく」見えるようになるので、試しに入れてみると熟練度が上がりますよ!管理も簡単ですし、オススメです。

ミューレンベルギアは、スモークツリーの代わりにもなりますよ

以前苦手(失礼!)だったアツバキミガヨラン(ユッカ・グロリオサ)はここ最近は非常に気に入っています。
今っぽすぎるというか、カルチャーっぽい感じになりすぎてしまうような気がしていたのですが、実際使ってみると、葉の厚みの生命力と存在感は和風の庭の雰囲気をガラリと変えてくれる存在になって、とても好きになりましたねーー。

なんでも試してみるのが一番!

と、こんな感じでまとめてみました。他にも好きな樹種はたくさんあるし、まだ試せていないものも溢れるほどあるので、毎年少しづつ試していきたいなーと思いますし、自分でも増やしたいと思っております!

個人的には、実際には樹種というより「樹形」が一番大事だと思っています。
なので、そんなに迷わなくてオッケー。植えたり育てたりしながら、「こんなふうに育つのか」がわかると、次は樹形を「読める」ようになると思います。

まあしかし。とにかく試してみることです!(←自分に言い聞かせている)
試してみると、その土地に合うかどうか、とかわかってきますしね。とにかく自分が「良い!」と思うものをどんどん試してみるのが吉ですよ!
ぜひ一緒に楽しみましょう〜

ではでは!

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