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髪を切って思う今と昔

2週間ほど前に髪を切った。もともと肩のラインよりも少し長いくらいだったのを、ショートにしたのだ。

周りの人たちからは驚かれたけれど、そもそもロングの髪型も、ボブから伸びっぱなしになった結果である。ショートにして、「やっともとにもどった」というくらいの感覚だった。

髪型を変えることは、以前の私にとってはもっと大きなイベントだった気がする。前髪の量や長さ、耳はどのくらい見せるか、襟足はどうするか。切ったあとはイメージと現実のはざまで傷ついたし、翌日の周りの人からの反応も気になった。それが今では、髪を切ってもほとんど心が動かない。お風呂上がりに髪を乾かすのが楽になったのを実感するくらいだ。

これまでの人生でもう何度も髪を切ってきたから、理想と現実に隔たりがあることは十分わかった。どんなに素敵な芸能人の髪型でお願いしても、ネットのヘアカタログにある儚げな女の子の髪型でお願いしても、実際はそんなものに似ても似つかない姿になる。いくら前髪や襟足の長さにこだわったって、1週間もたてば気にならなくなる。それに、髪の毛というのは伸び続けるから、結局また切らなくてはいけない。

今回はひさびさに髪を短くしたけれど、やはり朝の準備が圧倒的に楽なので、これからはもう少しこまめに長さを整えに行こうと思う。昔ほどには感動しなくなったが、髪を切る度にその「差」について考えるのも悪くない。

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