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人生の良い時・悪い時

一生の中で、良いことと悪いことは結局誰にでも同じ回数で起きる——誰かがそんなことを言っているのを聞いたことがある。

いやいやいや、絶対、そんなことはないだろう。「得ばかりしている人」や「損ばかりしている人」を、私は見たことがある気がするぞ。私はそう思ってきた。

気持ちが優しい人には友達がたくさん集まって来てハッピーなことが起きそうだし、いつも不機嫌な人には周りの人も親切にしにくいではないか。

ただ、最近思うのは、「生きていれば、良い時も悪い時もある」ということだ。前言撤回かと言われそうだが、ニュアンスとしては少し違うと思っている。

『良いこと』や『悪いこと』が"起きる"のと、『良い時』や『悪い時』が"ある"のは、違う。前者は、良し悪しが出来事として身に降りかかること。後者は良し悪しがグラデーションのように着色された切れ目のない流れの中に、身を置くイメージである。

良いことと悪いことがそれぞれ同じ回数降りかかるのではなく、良い時と悪い時がまだらに色付けされた大きな波の中を、漂っている感じだ。だから、苦しい時は無理をせず、潮目が変わるのを待ったっていいのだ。

波が過ぎ去れば、「ああ、自分はあの時、悪い流れの中にいたんだな」と思えるし、今、良い流れの中にいれば、それを有り難く思える。

良い時も、悪い時もあるから。
辛い時は、無理にジタバタしなくてもいいのだ思う。

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