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カウント

期日前投票に行こうと思って家のドアを開けたら、怯むぐらいの大雨だった。長靴の中までびちょびちょに濡らしながら会場に着くと、知らないうちに右手の甲と腕が2箇所、さらに左手首が1箇所、蚊に刺されている。

一体どこで刺されたのか。会場に着いた瞬間か、それとも傘と荷物で両手が塞がっていた間なのか。私はこの大雨の中、蚊を傘に入れて15分間も歩いていたのだろうか。

そのあと電車に乗ったのだが、スマートフォンを見るたびに、蚊に刺された痕が視界に入る。たぶん隣の席の人は私の手など気にも留めていないだろうけれど、左右で合計3箇所の間抜けな膨らみがあることを考えると、何だか恥ずかしい。

虫刺されも口内炎もそうなのだけれど、できて間もない時は、やたらと気になってしまう。そのたびに、いったいこの痒さや痛みや間抜けな見た目は、どのくらいの時間が経てば消えるのだろうと考える。しかしいつも気付かないうちになくなっていて、消えるまでにどのくらいの時間がかかったかカウントするのを忘れてしまう。

そんなわけで、今日は虫刺されの膨らみと痒さやが引くまでの時間を初めて意識してみた。どうやら2時間半あれば落ち着くらしい。恥ずかしさも痒さも、2時間半で消えると思えば我慢ができる。
できないに越したことはないけれど、次は口内炎でカウントしてみようと思う。

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