#112 臨床問題;ベターを選ぶ

画像1

〈訳〉
病院は、処方薬リストに適した薬を決定する際に、薬の有効性・関連する作業負荷・および取得コストを考慮する必要があります。いくつかの新しい抗真菌薬(薬A,B,C,D)は、すべて同等の有効性があり、最近利用可能になりました。現在、病院は数年前から入手可能な薬Eを採用しています。薬のデータは次のとおりです。

画像2

病院が採用するのに最も適した薬はどれでしょうか?

〈答え〉d.

〈解説〉
カナダでは、さまざまな略語が使われますが、必ずしも英語の略ではないのでそこは注意が必要です。

Point1. 略語を正しく理解する

最も多く使われることのある略語で英語ではないものの一つが、今日も出てきた用量でしょう。
・once daily = 1日1回
・b.i.d. ; bis in die = 1日2回
・t.i.d. ; ter in die = 1日3回
・q.i.d ; quater in die = 1日4回

ここでは、この用量を知らなければ計算に持っていくのが難しいです。

Point2.ベターな選択肢を選ぶ

さて、これらを計算して、投与計画を立てたときにかかるコストを計算します。

画像3

BとDはコストが同じになります。ここでは、答えがd.となっていますが、おそらく投与期間が短い方が現実的に考えてベターだという選択肢でしょう。

確かに、コストだけ考えたら同じかもしれませんが、カナダの国家試験では必ずこれ!という感じではなく、〈ベターなものを選ぶ〉という姿勢が正しい答えを導く上でかなり必要だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?