#13 岩下智子フルート塾 「よき指導者とは?」
こんにちは!フルーティストの岩下智子です。
2020年、新型コロナウィルスがパンデミックを起こし、世の中の生活、仕事のやり方が急転しました。最初の頃、音楽大学では「三密」を避けるため、対面レッスンを中止せざるを得なくなりました。かつて経験したことのない状況の教育現場では混乱がおき、すぐにオンライン・レッスンに切り替えられた授業と、そのセッティングに手こずった授業と大きく分かれました。その使い方に慣れていない先生と、使い方に慣れていない学生との間に問題が生じたのは言うまでもありません。このように個々の授業で学びの格差ができてしまったのは、音楽大学だけでなく、一般の大学でも同じことが起こっています。
現代においては、科学の進歩が目まぐるしく発展し、それに乗り遅れると、そこで生活に格差ができたり、一時停止してしまうことがあるのだということがあからさまになりました。また、人間には新しい生活形態が突然やって来るということを、世界中の人々が同時に経験しました。それは明らかに世界各国の大統領などの指導者を見ても、その能力の違いは明らかですね。日本の首相はどうでしょうか?
幸運にも、私の場合は以前からのガジェット好きが功を奏して、スムーズに切り替えることができ、今では広く認知されたZoomをはじめ、FaceTime, Line, Google meet などを使い、教育を止めることなく続けられました。
これからお話するのは、音楽(楽器)の指導者のことです。世の中、優れた演奏家がいい弟子をたくさん育てているか?というと、そうでもなく、また、演奏活動はさほどしていないけれど、優れた弟子たちを次々に育てている先生もいるのは事実です。
それは、指導にあたる先生が、先生業が向いているか向いていないかにもよりますし、さらに各指導者は教え方、使うメソッドも違い、さまざまです。実際、その先生に付いてみないとその良し悪しはわからないというのも事実です。では、指導力のあるよき指導者とは、どんな人でしょうねぇ。今回は指導者側の視点で、すぐれた指導者の資質を挙げながら、私の考えと結び付けてみたいと思います。
ここから先は
¥ 400
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?