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道州制反対の理由として「都道府県の一体感」を言える関東人の既得権益

 日本人は「県民ショー」ネタが好きである。兵庫県民を除くと。
 特に関東人なんか、「翔んで埼玉」とかいうようわからん漫画がブームになるぐらい、県民性なるものに異常なこだわりを示す。
 埼玉と東京は同じ武蔵国である。一体、同じ武蔵国なのに何をいがみあっているというのか。
 兵庫県なんか、摂津国、播磨国、但馬国、淡路国、丹波国、それから備前国と、6つもの令制国に跨っているが、一つの県だ。同じ武蔵国同士でいがみあう関東人とは違う。
 念の為に言おう、兵庫県について「え?5国でも6国でもなく、7国でしょ?」という人が偶にいる。
 それは間違い。ネット上では「兵庫県佐用町の一部は美作国だ」という人がいるが『岡山県兵庫県境界変更並福岡県大分県境界変更法律』という法律によって当該の領域は美作国から播磨国へと編入されている。
 これも重要なポイントだが、律令制下の道や国は現行法でも有効である。というよりも、律令制下の法律も現行法で改訂されない限りは、基本は有効なのだ。
 だから令制国の境界は法律で変更しない限り、そのまま。岡山県から福浦という地域を割譲された際、備前から播磨への変更手続きはされなかったので、備前国の一部が兵庫県にある。
 令制国だけではない。五畿八道も未だに有効。
 五畿八道の中で今もよく使われているのは北海道ぐらいだが、他の道も決して廃止はされていない。
 兵庫県の中には畿内、山陽道、山陰道、南海道と、4道もある。
 ところが、関東地方では関東全体で東海道と東山道だけ。
 そもそも複数の道に跨っている府県は、京都府と兵庫県と三重県のみ。関西だけに偏っている。
 言うまでもなく、これも関東による関西差別の一例である。
 兵庫県は一つの件で関東全体よりも多様性がある。にもかかわらず、関東人は小さい、あまりにも小さい違いを捉えて「県民性ガー」「都道府県の一体感ガー」と叫んでいる。
 しばしば道州制反対の理由として「都道府県の一体感が失われる」という人がいる。
 一体感など、もともと存在しない。何を甘ったれたことを言っているのか。
 むしろ、もっと一体感を感じられる枠組みにすべきだ。五畿八道の区分を自治体の区分にしたらどうか、と私は思う。


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