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大乗仏教とインド仏教復興運動

 大乗仏教とは「菩薩乗」の仏教です。菩薩乗とは「一切の衆生を救う」ことを目的にした信仰です。
 自分だけが来世で良いところに生まれたい、と言うような信仰は、大乗仏教ではありません。それは寧ろヒンドゥー教的なものです。
 さて、政治家は「比丘」にはなれないのですが、「菩薩」にはなれます。
 インド共和国初代法務大臣の聖父アンベードカル菩薩も、政治家ですが「菩薩」と呼ばれています。
 彼は不可触民階層から始めて大臣となり、そして、『インド共和国憲法』にカースト禁止条項を入れたからです。
(カースト制度を廃止したのは、ガンディーではなくアンベードカル菩薩です。ガンディーは「カーストによる職業の世襲」自体には賛成しており、これでは実質的差別は無くならない上に、インドの経済発展をも阻害する思想でした。)

 大乗仏教発祥の地は諸説ありますが、その中でも最有力候補がインドのナグプールです。ここでは実際に遺跡が見つかっているからです。
 そして、不思議なことに、アンベードカル菩薩がインド仏教復興運動を始めた場所も、ナグプールです。
 当時はそこではまだ、龍樹菩薩の遺跡も見つかっていませんでした。龍樹菩薩の遺跡を発見したのは佐々井秀嶺上人です。
 佐々井秀嶺上人は坐禅中、目の前に龍樹菩薩が現れてナグプールへ行くように指示されたのです。
 「龍樹菩薩の啓示」と言っても誰も信じませんでしたが、佐々井秀嶺上人はその後、本当にナグプールで龍樹菩薩の遺跡を発見したのです。
 これは偶然ではなく、奇跡です。

 アンベードカル菩薩がインド仏教復興運動を行ったのは、丁度、仏滅後2500年だったのも象徴的です。
 お釈迦様が入滅されてから2000年後から2500年後は「闘諍堅固・白法隠没」と言う、仏教が跡形もなく残らない末法の世であるとされています。
 では、2500年以上たつとどうなるのか、は仏典にはあまり記されてはいません。ある人は「末法の世は十万年以上続く」と言っていました。
 実際、当時のインドではヒンドゥー教によって仏教は跡形もなく消えていました。
 無論、日本の仏教もまさに「闘諍堅固」(宗派争いに明け暮れて真実の仏法を伝えない)であり、仏教は差別に反する教えのはずが、僧侶が率先して「旃陀羅」等のヒンドゥー教の差別用語を率先して使っている有様でした。
 そんな中、アンベードカル菩薩がまさに2500年後にインドで仏教を復興させたのです。
 これは、仏教による鎮護国家を旨とする日本にとっても大きな福音です。

(写真:佐々井秀嶺上人が発見した龍樹菩薩の遺跡)

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