厚生労働省から信仰に基づく医療拒否を「虐待」に含めた瞬間から、自民党は所謂「宗教2世」問題で家庭連合(旧統一教会)ではなくエホバの証人をスケープゴートにして取り締まる気であろう、と私は予想していた。
そのことは色々な人に直接話していたし、恐らくSNSでも書いていたはずだ、と思っていたら、取り敢えず一件見つかった。
「行き過ぎ」と言うのは、他の宗教団体と比較して重い処分を受けることを意味している。
例えば家庭連合は正体隠し勧誘等によって裁判で不法行為を怒っていることが認定されているが、エホバの証人は正体隠し勧誘のようなことは一切していない。むしろ執拗なぐらい、正体を明かしながら路上でもどこでも勧誘をし、家にまで「エホバの証人ですが~」とやってくる。
なお、正体隠し勧誘が問題視されている今、「信仰を隠す自由」を信教の自由に含めるべきかどうかは議論があってしかるべきである。私は「信仰を隠す自由」など制限されるべきであると考える。少なくとも自身の信仰を偽るべきではない。
読売新聞によると、エホバの証人の「輸血拒否」が児童虐待扱いされているらしい。
子供に輸血拒否を強要するのは確かに問題であるが、かと言って子供本人が拒否していても輸血を強要する方針を示している日本輸血・細胞治療学会も大問題だ。
輸血拒否の強要も輸血の強要も、どちらもダメであることは言うまでもない。
輸血拒否の強要はダメで輸血の強要は良いというのは、学校権力による肉食強要を無視してアニマルライツ活動家の菜食推奨を「強要」扱いするアンチヴィーガンや権力者による有害ワクチンの推奨は当然視して権力の無い反ワクチンの呼びかけを強要扱いするワクチンカルトの同類である。そのようなダブルスタンダードは、人間として最もやってはいけないことだ。
そもそも、私はエホバの証人の信者でも何でもないが、輸血に危険な側面があることは知っている。
ワクチン接種拒否者がワクチン接種者から輸血を受けると、実質的にワクチン接種と同じ効果となり副反応を受ける可能性があり、また、輸血によるHIVの感染リスクもゼロには出来ない。
そういう点から、輸血を拒否する思想や宗教が誕生しても一概にそれを否定するのは、明らかに間違っている。
ただ、エホバの証人の問題点は良くも悪くもその教条主義的な面にある。その点、良くも悪くも「融通無碍」で「共産主義者はサタン」と言いながら「平壌政府」(自称「朝鮮民主主義人民共和国」)と組む家庭連合とは正反対だ。
そのような教条主義の場合、「輸血を受けるぐらいなら死んだ方がマシ」と本気で信じて、むしろ死ぬことを良しとしてしまう可能性がある。
しかし、そのような教育も「信仰を隠す自由」と同じく「親が子供に宗教教育を受けさせる自由」を「信教の自由」に含めている今の日本では「合法」扱いされかねない。
このようにエホバの証人の問題一つをとっても憲法解釈等も絡む複雑な問題なのだが、現在家庭連合ではなくエホバの証人が狙い撃ちされる気配があるのは、自民党とその支持母体(というよりも黒幕)である医療利権複合体の意向が強いであろう。
我が国を支配する医療利権複合体を打破しなければ、解決できる問題も解決できなくなるのである。